死の報復−19− ページ19
それから飲みに飲みまくった夕子と久部は潰れて寝ている。
「ああ……酒くせえ、クソが。ヘルプどころかクソの役にも立たねえ、こいつら」
『まぁまぁ、落ち着いて下さい』
中堂は文句を言いながらゴミを片付ける。それをAもさり気なく手伝う。
ミコトも立ち上がりストレッチをしながらあたりを見回したその時だった。
「あっ！絵本だ〜中堂さん、この絵本読んでもいいですか？弟によく読んであげたんですよね〜」
「ああ、好きにしろ」
茶色い小鳥と書かれたタイトルの緑色の絵本を手にする。
絵・作こうじやゆき。
「こうじや、ゆき……」
「知らないだろ、マイナーだからな」
ミコトは絵本を読み進め、中堂はコーヒーを淹れる。Aはそれを黙って見つめていた。
「俺にはよく分からん。いい絵本かどうか。そいつに才能があったのか、なかったのか」
そう言うと中堂はまた顕微鏡を覗き込む。
「中堂さん……何か、何かできることがあれば。法医学者として、何かできる事があれば……」
神妙な面持ちのミコトに、中堂は優しく答えた。
「今やってる」
「……そうですね」
服の裾を掴まれた感覚に、中堂は横に視線をズラすとAが泣きそうな顔で立っていた。
「目が赤いぞ。飲みすぎだ」
『中堂さん』
「寝ろ」
中堂はそう言うとAを軽々と持ち上げた。
『きゃ、』
「大人しくしてろ」
そう言うと中堂は奥の寝室へAを運んで、ベッドに寝かしつける。
『中堂さん、わたし……あの絵本好きです』
「そうか」
『やさしくて、あったかい……そんな物語を書ける夕希子さんって素敵な女性だったんだろうなって』
中堂はAに布団を掛けると、頭を撫でる。
「A、もう寝ろ」
『……はい』
パタンと閉まる寝室のドアに、酔った時特有の浮遊感を覚えながらAは睡魔に襲われた。
それから数時間、日が昇る頃には全ての海水を調べ切った中堂はミコトに問う。
「はあ〜……結論でたか？」
「はぁ〜でました〜！」
ぐっーと伸びをするミコト。そして順々にみんなを起こし始める。
そろそろ出勤の時間だ。
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鞠香(プロフ) - LOVEPEACE24さん» 航空機に関して調べる良い機会になりました事、感謝申し上げます。小説の方も訂正させて頂きます。 (2018年3月9日 1時) (
レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
鞠香(プロフ) - LOVEPEACE24さん» まずは、ご覧頂きまして誠にありがとうございます。調べたところセスナ機とは、セスナ・エアクラフト・カンパニーが製造する小型飛行機の代名詞で、一方ヘリコプターとは機体上部に回転翼がついている飛行機の事だそうです。 (2018年3月9日 1時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
LOVEPEACE24(プロフ) - 友達じゃない18- ヘリコプターは、上に飛ぶので加速は、しなしですよね？セスナ機です！！ (2018年3月9日 0時) (レス) id: 559ce0551a (このIDを非表示/違反報告)
鞠香(プロフ) - 葉月さん» 一番ですか！？嬉しいお言葉ありがとうございます！光栄です！これからも頑張ります！ (2018年2月26日 19時) (レス) id: 3fdde94521 (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 中堂さん夢の中で一番好きです！！更新頑張ってください！陰ながら応援しております！ (2018年2月25日 20時) (レス) id: 077b342d0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鞠香 | 作成日時：2018年2月18日 16時
