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UDIに、手伝いに行ってから早くも１週間がたとうとしていた。私は仕事で帰ってこない親の代わりに夕飯を作っていた。本来、一時的に葬儀社を手伝ってあげただけであって、正社員な訳ではないのだ。 そんなに兄さんの役に立ってたまるか、と一人家で固く決心していたところ、玄関で物音がした。
あ、帰ってきたかな、
リビングのドアを開けて玄関に行くと、黒いロングコートを着た兄さんがいた。
貴「お帰りなさい、兄さん。今日は何人ですか」
木「比較的少なめでしたよ。」
靴を脱ぎながら、具体的な数を言わずに兄さんが答える。
私は兄さんの胸元辺りに顔を近づけ、言った。
貴「いいにおい。あんまり今日は匂いませんね。綺麗なご遺体だったんですか？」
木「一酸化炭素による心中だったんです。」
貴「そうですか、今日はすーごく熟したトマトを夕飯に出そうと思ってたのに
腐りかけで、とても美味しそうでした。」
木「...ご遺体とトマトを一緒にしないでください。」
あきれたように兄さんが言った。
食卓で、向かい合い、ご飯を食べ始める。
貴「本で読んだんですけど。もうすぐ死ぬ人ってマツ材の香りがするらしいんです。」
木「そうなんですか。」
貴「兄さんは、嗅いだことありますか？」
木「私は葬儀社です。私のもとにはお亡くなりになられた人しか来ませんので。」
にっこりと兄さんが微笑む。
あ。確かにそうか。
木「ところで、先日のUDI にいったときの話なんですが...」
兄さんが箸を置いた。
貴「うわぁ、このご飯美味しいですね〜ご飯って感じで〜」
木「約束を守らなかったこと、後で説教をするといったこと、覚えてますか？私は忘れてませんよ？」
貴「おっ、私を誰かが呼んでますね、テレパシーで。ちょっと、失礼しますね。」
席をたって、隣室に逃げようとした私を兄さんは、素早く立ち上がり、腕を掴む。
木「おっと、今は仕事中ではないので、上司としてでなく兄として心置きなく説教をできますね？...」
兄さんの笑顔が怖い。
貴「ひゃっ、な。なんでしょう」
木「もう一回葬儀社で、お手伝いしてくれないでしょうか？今度は正社員として。」
貴「いえ、私は兄さんのお助けなんか嫌ですよ。」
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かな - 楽しみにしています (2018年4月4日 8時) (
レス) id: 10db5b09d6 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 青龍 葵さん» ありがとうございます。中堂さんも好きなので、どうもっていくかまだ、迷ってます。 そうですね、漢字が分からなかったので平仮名にしてしまいました。直しておきます。ご指摘ありがとうございます！ (2018年3月25日 9時) (レス) id: d1c67d956e (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 木林さんの妹設定（性格も似ている）は読んだことが無かったので面白かったです！ちょっぴり中堂さん寄りかな？とか思いつつ次回の更新を楽しみにしてます。因みに少し気になったのですが、P32の「糀谷夕希子」の名前が平仮名なのは漢字が分からなかったのでしょうか？ (2018年3月24日 17時) (レス) id: a3d4cc2e55 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 柊マイン☆さん» すいません、直しておきました。ご指摘ありがとうございます。 (2018年3月20日 19時) (レス) id: d1c67d956e (このIDを非表示/違反報告)
柊マイン☆(プロフ) - 何度もすいません。ご遺体は亡くなられた方の名前を、になってますよ (2018年3月19日 21時) (レス) id: cfb5e10ae4 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年3月14日 13時
