魔界【くろのわ】 (ページ38)

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【刺客】敵現るページ38

Kn Side

配信を終えて、明日は大会の練習も無いし久々に葛葉とコラボしようかななんて考えながら眠りについて、一番気持ちが良い時間。
そんな時に携帯が鳴った。

「も～、こんな夜中に誰だよ…って、葛葉？」

「もしもし叶！今すぐその家出て逃げろ！！」

何だか、凄い切羽詰まった感じで叫ぶようにそう言った。
何？理解出来ない…

「何？どうしたの？」
「兎に角急げって！俺ら賞金首みたいになってんの。」
「漫画見たいじゃんｗｗわぁ！ビックリした…誰？」
「おい！どうした！？…っと、あぶねー。」

葛葉は何かに追われているのか、凄いスピードで飛んでいるような音が聞こえている。

そして、僕の目の前に突然女性が現れた。
中世のドレスのような…あれ？どっかで見た気が…

「おい！叶？」

「急に女の人が現れたの。多分、舞踏会で葛葉が首抉った…」
「アイツの仕業か。お前、逃げられるか？」
「無理。ドアの前に立たれてるから…後ろのベランダなら。」

女は不敵な笑みを浮かべて何か言っている。
でもそれは日本語では無く、何て言ってるか分からない。

「なるほど、そういう事か。叶、ベランダのカギを開けて。そいつに気付かれない方が良い。」

どうやら、スピーカーにしてたから女の言葉、魔界語が葛葉に聞こえたんだろう。