魔界【くろのわ】 (ページ21)

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【悪魔の子】別れページ21

「これだけアンドレアに渡していい？」

僕は前髪を留めていたヘアピンを外してアンドレアの服につけた。

「バイバイ、アンドレア。」

この城の遣いの人が来て、アンドレアを渡した。
するとアンドレアは今までに無い程大泣きしだした。

「マ～マ～！！パぁ～パ！！」
「アンドレア！」

葛葉が駆け寄って抱きしめた。
すると少し落ち着いてきた。

「アンドレア、お別れだ。お前ならわかるだろ？本当のパパの元に帰るんだ。元気でな。」

まだ、ぐずっている。

「アンドレア。僕は君に出会えて嬉しかったよ。早く大きくなってね。大好き。」

僕はそう言って額にキスを落とした。
アンドレアは理解したのか分かんないけど、目に涙を溜めたままだが大人しくなった。

「いい子だ。」

葛葉もキスを落として遣いの者に渡した。

見えなくなるまで見送ると葛葉が僕の手を握ってきた。

「ゴメンな。」

葛葉の方を見ると、泣きそうな顔してる。

「くーちゃん、泣いてるの？」
「はっ？泣いてねぇし！」

いつまでもしんみりしているのもと思い、わざと茶化した。
本当はすごく悲しくて泣きそうだったけど。

「あぁ～！僕も子供欲しくなっちゃったな！」
「えっ…お前、もう好きな女いるのかよ…」
「何言ってんの？葛葉との子どもに決まってるじゃん！」
「なっ…どういう…？」

「早く帰るよ！パパ！ｗｗ」
「やめろその呼び方！ｗｗ」