魔界【くろのわ】 (ページ3)

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【舞踏会】到着ページ3

「叶、そろそろ魔界に入るからフードしっかり被って目を閉じてろ。」
「えっ？何で？」

魔界の入り口ってどんな所か興味あったのに。

「あっちは、人間をよく思わないヤツが多いんだよ。お前が人間ってバレると厄介でな。体はコートで隠せてるから良いけど、顔というか目を見せると人間てバレるんだよ。だから、目をつぶっておいて欲しい。」
「分かった。」

僕はぎゅっと目を閉じた。

見えはしないけど、体に感じる空気やニオイが変わった事に気づいた。
もう魔界に入ったのだろうか。

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少し経つと、宙に浮いてた足が地面に触れた。

「着いたぞ。目を開けて。」

そっと目を開けると。

「凄い…」

仄暗い場所で、目の前には中世のヨーロッパにあるようなお城が見えた。

「ここがラグーザ家。さて、入り口から入ると面倒くせぇから、俺の部屋まで飛ぶぞ。」

また僕を抱えて飛んで、２階のベランダのような所へ着地した。

「フワッと着地。ｗｗ」
「エペじゃん。ｗｗお前余裕だな。」
「もうね、現実離れしすぎて楽しくなっちゃった。ｗｗ」

窓が開いてぶたさんが出てきた。

「おかえりなさいませ。アレクサンドル様。そして、いらっしゃいませ、叶様。」

「つっかれたぁ～。」

葛葉はベッドにダイブした。

「お疲れ。葛葉。」
「お二人共、寛ぐ時間はございませんよ。準備をしなくては。」
「ちょっと位休ませろよぉ…」