その94 ページ48
コ「A警部って優しいんだね。」
『コナンくんを餓死させるわけにはいかないからね。』
コ「それもだけど、東京まで送ってくれたり毛布掛けてくれたり、イスも倒してくれたでしょ。」
『だってコナンくん疲れてるでしょ?そんな人に対して冷たくはできないよ。それにこれは一種の罪滅ぼしだと思って。』
コ「罪滅ぼし?」
『京都で平次くんを店に連れ込んで取り調べしたこと、すごく後悔してるの。無実の高校生相手にいつもの調子で尋問しちゃったからね。それと、コナンくんのこと侮ってた。』
コ「え、ボクのこと?」
『そう。今まで犯人や容疑者を罠にはめたことはあったけど、自分がはまったことはなかった。コナンくんが初めてだよ。』
コ「わ、罠って何のことかな?ボクわかんないよ。」
いつのまにか米花町に入っていた。目的地まであと少し。コナンくんとの戦いもそろそろ決着をつけなくてはいけない。
『ねえコナンくん、1つだけお願い聞いてくれる?』
コ「お願い?」
『私がコナンくんから聞き出したかったことはもう諦めるから、コナンくんも3つ目の質問は諦めてもらってもいい?』
コナンくんから聞き出したかったことは、幼児化した状態から元の姿に戻る薬の製造者の存在。そしてコナンくんの3つ目の質問は恐らくママの幼児化について。
きっとお互いがお互いの質問内容に気付いている。だからコナンくんもこのお願いの意味はわかるはず。
コ「…わかったよ。3つ目は諦めるね。」
『ありがとう。』
阿笠と書かれた表札の家の前に着いた。結果は引き分け。コナンくんの寝顔を見てしまった私は非情になれなかった。
コ「A警部、ここまでありがとう。たくさんお話できて楽しかったよ。」
『確かにこんなにコナンくんと話したのは初めてかもしれないね。』
コ「ねえ、最後に4つ目の質問していい?」
『4つ目?』
コ「うん。今までの3つとは全然関係ない質問だから。」
『じゃあいいよ。』
コ「A警部、結婚したの?」
私の車は右ハンドルだから、助手席に座っているコナンくんからは必然的に私の左手の指輪が見える。まあ、それ以前から気付いてただろうけど。
コ「前に東京で会った時には指輪してなかったよね。だから長野で結婚したのかなって。」
『結婚はしてないよ。』
コ「じゃあ婚約?」
『それもしてない。』
コ「じゃあどうして左手薬指に指輪してるの?指輪のデザインからして魔除けでは無さそうだけど。」
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おひたし(プロフ) - 梨愛さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて私としても嬉しいです。さざ波はもう少し人が集まるまで待ちますね。 (2019年5月20日 8時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
梨愛(プロフ) - 初コメです。警察学校組も長野県警も好きなので更新楽しみにしてます。さざなみ編の話も読みたいですね。更新頑張ってください。 (2019年5月18日 17時) (レス) id: ca993b538c (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - ayuさん» いつも応援ありがとうございます!最近忙しくて更新が停滞してしまって申し訳ないです… (2019年5月17日 12時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ayu - コメント失礼します!更新楽しみにしてます。頑張って下さい!応援してます。 (2019年5月16日 7時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おひたし | 作成日時:2019年5月9日 20時