その83【紅の修学旅行編】 ページ37
《Aside》
ホテルの部屋に戻ってベッドに座り込む。また京都で同じことを繰り返してしまった。こんなことになるなら旅行なんてするんじゃなかった。
自己嫌悪の無限ループに入った私は、もうどうすればいいかわからなくなり、誰かに話を聞いてもらいたくなった。
こんな時に頼れるのはあの人しかいない。電話帳から降谷の名前を探し電話をかけた。きっと忙しいから出てくれないだろうと思ったが、まさかのワンコールで出てくれた。
零「A、どうした⁉何かあったのか⁉」
『…降谷さん…私…警察辞めたい…』
零「は?何言ってるんだ?何があったか説明しろ。」
『また人を殺しちゃったんです…』
零「また、ってどういうことだ?」
休暇をもらって京都に旅行に来たこと、成り行きで事件に関わったこと、見張っていた場所で目を離した隙に殺人が起こったことを簡単に説明した。
零「そういうことか。」
『だから私、警察辞めて責任とろうかと思って…』
零「ふざけるな!!」
降谷さんは大声で私を怒鳴った。こんなに怒った降谷さんの声は聞いたことない。
零「警察を辞めることで責任とれると思っているのか⁉それで全て解決すると思っているのか⁉違うだろ!それはただ逃げてるだけだ!本当に責任とりたいなら自分の力で犯人を捕まえてみろ!」
『でも…』
零「Aが警察を目指した理由はなんだ?萩原だろ。萩原が死んだ時、自分もこの国を守りたいって言ってただろ?それに松田は萩原の敵を討つために死んだ。伊達もヒロもちゃんと自分の任務を遂行した。それなのにAがそんな簡単に諦めていいのか?それじゃ死んだ4人に失礼だろ!」
確かにそうだ。私が警察を目指したのはヒロを含めたあの5人の影響が大きかった。
『…今回の事件難しくて…暗号も全くわからないですし、私には無理です…』
零「大丈夫だ。Aならできる。Aに解けなかった事件はないだろ?それにAには俺がついてる。」
『降谷さん…』
零「俺だけじゃない。あいつらだってきっと天国から見守ってくれてる。だから安心しろ。」
『ありがとうございます…必ず犯人を捕まえてみせます!』
零「その意気だ。全て解決してまた時間があったら東京にも遊びにこい。俺もハロも待ってるからな。」
『はい!また安室さんのサンドイッチ食べたいです。』
零「ああ。Aの好きなケーキも用意しておくよ。」
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おひたし(プロフ) - 梨愛さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて私としても嬉しいです。さざ波はもう少し人が集まるまで待ちますね。 (2019年5月20日 8時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
梨愛(プロフ) - 初コメです。警察学校組も長野県警も好きなので更新楽しみにしてます。さざなみ編の話も読みたいですね。更新頑張ってください。 (2019年5月18日 17時) (レス) id: ca993b538c (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - ayuさん» いつも応援ありがとうございます!最近忙しくて更新が停滞してしまって申し訳ないです… (2019年5月17日 12時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ayu - コメント失礼します!更新楽しみにしてます。頑張って下さい!応援してます。 (2019年5月16日 7時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おひたし | 作成日時:2019年5月9日 20時