【名探偵コナン】重なる未来２

その82【紅の修学旅行編】 ページ36

《世良side》

世「あ、ちょっとA姉！待ってよ！」


A姉はボクの制止を聞かずに走り去ってしまった。これ以上人を殺しちゃいけないって、どういうことだ？


平「なあ、綾小路警部はAさんと仲ええみたいやけど、さっきの言葉どういう意味かわかるか？」


新「僕も気になりました。それと綾小路警部が言った今回もって、前にも何かあったんですか？」


綾「いや、それは…」


世「A姉が殺人をするわけないし、何か関係があるんだろ？A姉が京都から長野に異動したことに。」


綾「さすがは姉妹ですな。せやけど、このことについて話すわけにはいきまへん。Aはんは知られとうないやろうから。」


世「頼むよ！A姉のこともっと知りたいんだよ！A姉の力になりたいんだよ！」


綾「仕方ありませんな。ほんなら出栗ちゅう人の話聞いてから、Aはんについて話しましょう。」


出栗という人について容疑者から話を聞いた後、ボクたちは別の部屋に移動した。


平「約束通りAさんについて教えてくれるんやろな？」


綾「もちろんです。Aはんが長野に異動する少し前、我々京都府警はとある連続殺人を調査してたんです。私や他の刑事が頭を悩ませる中、Aはんだけが犯人を特定し、犯人が次に現れる場所までつきとめたんです。」


新「それで、犯人は捕まえたんですか？」


綾「いや。その場所にはAはん一人で行かはって犯人を追いつめたんやけど、確保する前に犯人が飛び降りてしまって…」


平「そのニュース聞いたことあるわ！犯人が死んでもたって！でも警察側のミスなんて報道してなかったで。」


綾「マスコミには伏せてありますからなぁ。一応我々はAはんに言われて出入り口を固めてたんやけど、まさか飛び降りるなんてAはんも予想してなかったみたいで…犯人を殺してしまったことに責任を感じたAはんは、一課長に辞職届を出したんです。」


世「でも今も警察続けてるじゃないか。」


綾「一課長はAはんの出した辞職届を受理せんかったんや。Aはんは優秀やしまだ若いから警察を辞めるには惜しい人物やっちゅうことでな。でもこのまま京都にいさせても辛いだけやろと思て、京都から離れた長野に異動させたんや。」


世「そんなことがあったなんて、ボクにも教えてくれなかったよ。」


新「ちなみに、犯人が飛び降りた場所っていうのはまさか…」


綾「清水の舞台です。」

その83【紅の修学旅行編】→←その81【紅の修学旅行編】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す