その76【紅の修学旅行編】 ページ30
『こそこそ何してるの？平次くん。』
平「うわぁー！な、何言うとんねん！俺は平次とちゃうで！」
『どう見ても平次くんじゃん。その声、その色の黒さ。』
平「頼む！この事はあいつらには言わんとってくれ！」
『いいけど、理由は聞かせてね。』
私は平次くんを連れて養源院を出て近くのカフェに入った。大阪在住の平次くんが平日の昼間に一人で京都にいるなんておかしい。これはもしかしたら新一くんと何か関係しているのかもしれない。
『今回は私のおごりだから遠慮せずに好きなもの頼んでね。』
相手を安心させてから本題に入る。取り調べや聴き込みなんて数えきれないほどやってきたから、どんな対応をすれば相手が吐き出すかくらい熟知している。
『で、なんで蘭ちゃんたちの後ろをこそこそつけ回ってたの？そんな怪しげな格好して。』
平「実は、工藤が風邪気味やけど修学旅行楽しみたい言うからちょっと助けたろ思てな。そういうあんたもなんで京都におるねん？長野県警やろ？」
『私は休暇で京都に来てるの。でも今日学校あるんじゃないの？わざわざ学校休んでまで新一くんの介護しなくてもいいと思うけど。』
平「工藤は俺の大事な親友なんや！親友が助けを求めてんのに学校なんて行ってられんわ！」
『平次くんと新一くんの絆の深さはよくわかった。けどもう一つ質問。風邪気味の新一くんはどうして平次くんの助けが必要なの？修学旅行なんだから先生だっているし、近くには気の効く蘭ちゃんだっているのに。』
平「いや、せやから俺と工藤は…」
『親友だから、でしょ？それなら親友の平次くんにしか助けられない何かがあるんじゃないの？』
平「…あっ工藤の話しとったら工藤からホテルに遊びに来えへんかってメールきたわ！ほな、俺は工藤んとこ帰るな。」
平次くんはわざとらしい言い訳をしてそそくさと出て行ってしまった。まだ聞きたい事が山ほどあったのに。
さっきの取り調べから考えられることは、元の姿に戻っても、何らかの問題が発生するということ。それに備えて新一くんは平次くんをそばにおいたと考えられる。
『あとは真純ちゃんに頼んで、私は府警本部に行くとするか。』
平次くんの分の代金を払いカフェを出て、駐車場まで戻って車に乗り、府警本部に向かった。
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剣道大会は春だったのにもう秋かよ！って思った方、大目に見てください…
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おひたし(プロフ) - 梨愛さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて私としても嬉しいです。さざ波はもう少し人が集まるまで待ちますね。 (2019年5月20日 8時) (
レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
梨愛(プロフ) - 初コメです。警察学校組も長野県警も好きなので更新楽しみにしてます。さざなみ編の話も読みたいですね。更新頑張ってください。 (2019年5月18日 17時) (レス) id: ca993b538c (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - ayuさん» いつも応援ありがとうございます！最近忙しくて更新が停滞してしまって申し訳ないです… (2019年5月17日 12時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ayu - コメント失礼します！更新楽しみにしてます。頑張って下さい！応援してます。 (2019年5月16日 7時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おひたし | 作成日時：2019年5月9日 20時
