【名探偵コナン】重なる未来２

その67【過去編・旅行】 ページ20

※警察学校組と出会う前の話です。

《Aside》
ヒロが高校を卒業した。卒業証書を受け取るヒロを見ているとだんだん寂しくなってきた。

ヒロは警察官になるために、降谷さんと一緒に4月から警察学校に入学する。警察学校は全寮制で連絡はたまにしかできないし、休日も許可を取らないと外出できないらしい。

今まで毎日のように一緒にいたから、当分会えないのは寂しい。でもヒロには立派な警察官になってほしいし、一生会えないわけじゃないから我慢するって決めた。

卒業式が終わった後、校門前で降谷さんが写真を撮ってくれた。もちろんヒロとのツーショット。

景「ゼロ、その写真俺に送ったらすぐに消すんだぞ。」

零「ああ、わかってるよ。」

ヒロと降谷さんが何やらこそこそ話している。降谷さんのスマホで撮ったから、後でメールで写真を送ってもらった。ヒロの最後の制服姿。大事にとっておこう。

写真を撮った後、降谷さんはさっさと一人で帰ってしまった。

『なんで降谷さん、何も言わないで先に帰っちゃったの？』

景「ゼロなりの思いやりだよ。たぶん俺たちを二人で帰らせるため。ほら、警察学校に入ってからはなかなか会えないだろ？」

『(それなら降谷さんにだって会えないのに…)』

電車の中で二人並んで座る。こうやってヒロと二人で帰るのも最後なのか…

『ねえヒロ、春休みどこか出かけない？』

景「いいよ。どこ行きたい？」

『ヒロが行きたいところでいいよ。これはヒロの卒業祝いなんだから！』

景「ありがとう。Aは優しいな。うーん、行きたいところか…」

ヒロと付き合い始めてもうすぐ1年半が経つ。よく二人で買い物に行ったりご飯食べたりといろんな所に出かけた。まだ1度も喧嘩することもなく順調に進んでいる。

ただ1つだけ悩みがある。キスができない。この1年半の間でキスをしたのは、ヒロに告白された観覧車内でしたただ1回のみ。

手をつなぐことはよくあるけど、それ以上のスキンシップはない。何回かしようと思ったことはあるけど、勇気が足りずに結局できていないまま。

それにヒロもキスをしてくる素振りを全く見せない。だから余計にしづらくなっている。

なんとか次のおでかけで、触れるだけでもいいからヒロとキスがしたい！

景「そうだ！箱根はどうかな？」

─────────────────────
早く登場させたくて警察学校組を先に書いてしまいました。時間軸が乱れて申し訳ないです…

その68【過去編・旅行】→←その66

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す