【名探偵コナン】重なる未来２

その59 ページ12

『この子、買ったんですか？』

ハロを抱っこして降谷さんに尋ねる。忙しそうな降谷さんが犬を飼うなんて意外だった。

零「いや、拾ったんだ。怪我してたのを治してあげたらなんか懐かれてな。それに、俺もハロもお互い一人ぼっちだったから…」

『野良犬だったんだ。よかったね、ハロ。降谷さんに拾われて。』

ハロは「アンッ」と鳴いた。この子、人の言葉理解してるのかな。

『名前の由来はなんですか？Hello？』

零「ギターでふるさとを弾いた時にドとシの音に反応してたから、ドとシの日本音名をとってハロにしたんだ。」

『ハロって、ヒロの生まれ変わりなのかな…』

零「え？」

『ふるさとってヒロと降谷さんが練習してた曲ですよね。それに、ふるさとの作詞をした高野辰之は長野出身だったはず。ヒロも生まれは長野。それから、シの音はドイツ語表記ではH。ヒロのイニシャルもH。何よりもハロとヒロって似てますしね。』

零「確かにそうかもしれないな。そこまで考えてなかったよ。」

ハロをヒロだと思って抱き締める。ハロは嬉しそうに私の手を舐めた。本当に生まれ変わりならいいのに…

零「新幹線の時間は大丈夫か？」

『大丈夫ですけど、ホテルまで荷物取りに行かないと。』

零「車で送っていく。」

降谷さんの車はなんとRX-7で佐藤さんと色違いの白色だった。警察に人気なの？

零「ひとつ言い忘れていた。これから二人でいる時以外は、俺の事は安室透として接してくれ。理由は昨日言った通りだ。」

『潜入してるってやつですね。』

零「Aは物分かりがよくて助かる。」

『ありがとうございます、キラースマイルの安室さん。』

零「前言撤回。」

ホテルで荷物を受け取ってから東京駅に到着した。いよいよ降谷さんともお別れだ。

『何から何までありがとうございました。ハロにも会えて少し元気出ました。』

零「それならよかった。Aにとって辛い出張にしてしまったからな。伊達の事もこの間知ったんだろ？」

『はい。結局お墓参りには行けてませんけど。でも、降谷さんには会えたから嬉しかったです。』

零「そうか//俺もAに会えてよかった。」

？「あら？バーボンじゃない。こんなところで何してるの？」

零「ベルモット！」

降谷さんに声をかけてきたのはブロンドの髪の綺麗なお姉さん。スタイルもいいし女優さん？

それにしても、なんで今バーボンとかベルモットとかお酒の話してるの？

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