その24【過去編・馴れ初め】 ページ25
《景光side》
夜になるとパレードが始まり、人の数が増えてきた。アトラクションをほとんど制覇した俺たちは最後に夜景を見るため観覧車に乗った。
『わぁ、きれい。』
観覧車からはトロピカルランド全体だけでなく都心部のビル群の夜景まで一望できる。
『なんだか夜景を見てると日常を忘れられますよね。この空間だけが他の世界と切り取られてるみたいで。』
そんなロマンチックなことを言うAちゃんの横顔があまりにも綺麗で見とれてしまう。ここに来ると決まった時から、俺の想いを伝えようと決心していた。言うなら今しかない！
そう思った俺は、立って外を眺めているAちゃんに近づき後ろから抱きしめた。
『えっ…//』
突然のことに驚くAちゃん。かなり密着してるから素早く波打つ俺の鼓動がきっとAちゃんにも聞こえてしまっている。でもそれも含めて全てを伝えたい。
景「好き。Aちゃんのことが大好き。図書館で会ったときに一目惚れしたんだ。それからAちゃんと知り合って仲良くなっていくうちにどんどん惹かれていった。Aちゃんがあの男に襲われたときは腸が煮え繰り返ったよ。あの男にもだけど自分にも。Aちゃんを守れなかったってね。でも、必ず守るって誓ったから。だから、俺と付き合ってほしい。」
Aちゃんは何も答えない。これは振られたなと思い、Aちゃんの首にまわしている腕をほどこうとすると、Aちゃんが俺の腕を掴んだ。掴まれた腕に何滴かの雫が落ちてきた。
『ありがとう。そんなに私のこと思ってくれてるなんて知らなかった。私も諸伏さんのこと大好きです。こんな自慢にもなれない私でよかったら、喜んでお付き合いさせていただきます//』
俺の腕をほどきこちらを向いたAちゃんは静かに涙を流していた。まさかのAちゃんと両想いだったとは！
観覧車がもうすぐ一周する。意を決した俺はAちゃんの肩を掴み顔を近づける。意味がわかったAちゃんは目を閉じ、触れるだけのキスをした。
観覧車を降りた俺たちは手をつないで帰路についた。道でも電車でもつなぎっぱなし。お別れするとき、Aちゃんも名残惜しそうに手を放した。
『今日はいろいろありがとう。一緒にお出かけできて楽しかった！』
景「こっちこそありがとう。また二人でどこか行こう！」
『うん、約束だよ！じゃあね…ヒロ//』
Aちゃんは最後に爆弾を投下して去って行った。かわいすぎじゃないか？
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rai - イベント参加ありがとうございますとても嬉しいですこの作品も読みました大好きで！これからの作品頑張って下さい！ (2020年8月26日 17時) (
レス) id: 882913bd82 (このIDを非表示/違反報告)
小恋 - 番外編 職務怠慢の所、羽田さんは太閤名人だと思います (2020年6月1日 2時) (レス) id: 5d360a6c28 (このIDを非表示/違反報告)
ayu - 楽しみにしてます！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年5月3日 21時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
おひたし(プロフ) - ayuさん» ありがとうございます！降谷さんはもう少ししたら出てきます。ヒロインが東京にいるうちには再会します！その前にお兄さんと再会ですね(^-^) (2019年5月3日 21時) (レス) id: c5b0a8f944 (このIDを非表示/違反報告)
ayu - コメント失礼します！この作品が楽しみで毎日楽しみにしてます！降谷さんとはどの話で再会するんですか？更新応援してます！ (2019年5月3日 13時) (レス) id: e1359604fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おひたし | 作成日時：2019年4月18日 19時
