5話 ページ7
メイside
朝日がキラキラと輝き、鳥のさえずりが微かに聞こえてきた。
それと一緒に誰かの声が聞こえる
?)メイ…まだ……き……のか……な
そう聞こえた気がして、うっすらと重いまぶたを上げる。
目を開けて一番に目に飛び込んできたのは、心配そうにしたルカの顔だった。
メイ)ル、カ?
ルカ)やっと起きた、よかった。
そうルカに言われて、今までの出来事が鮮やかに蘇ってくる。
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「入らずの森 東に50歩 北に197歩 そこに…が……」
そう言って私は、気を失ったのだ。
ルカ)今までに何があったか覚えてる?
メイ)う、うん。何か、夢を見ているような感覚だった。
ルカ)誰か出てきた?
そう訪ねるルカの表情は、私の知っている幼馴染みの顔ではなく、黒のジャックの顔をしていた。
メイ)えっと…マミ(マナミのことをメイはマミと呼んでいる)がいた。
ルカ)あの声はマナミだったんだ…
何かを少し考えた後、ルカは私に告げた。
ルカ)!!……ありがとう。まだ、寝てていいから。
メイ)大丈…!あ、やっぱり休んでるね。
安心した。そう思ってくれるよう、静かに布団に潜り込んだ。
ルカ)うん。それじゃあ行ってきます。
そう言って頭をポンポンと撫でたあと私の部屋から出ていった。
足音が完全に聞こえなくなると私は布団を出た。
着替えて、髪をポニーテールで束ねる。
その後、急いで置き手紙を書いた。
メイ)さて、一丁やりますか。
そうして誰もいなくなった部屋には、メイの香りと机の上に置かれた手紙が緊急サイレンを鳴らしている。
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作者名:ぴーちゃん | 作成日時:2017年4月23日 8時