青と黒と紫と迷い ページ37
あの日からずっと考えてた。
私は誰が好きなのか。
「何ぼーっとしてんだよ」
『えっ？あ、おはよう翔太くん』
「おはよ」
通勤しながらぼーっと考えてたら、翔太くんが隣に並んだ。
相変わらずの綺麗な横顔。
この人に告白されたなんて、夢みたいだなーなんて更にぼんやりしてしまう。
「あれ、Aちゃんとしょっぴーじゃん」
『あ、蓮くんおはよう！』
目「おはよ」
渡「蓮くん！？」
『…あ、えっと』
目「そう呼んでって俺が言ったの」
にこにこしてる蓮くんとは打って変わって、むすっとしてる翔太くん。
ちょっと可愛い。
目「Aちゃん、今日ランチ行こうよ」
『あ、うん！』
目「何食べたい？」
『なんだろう…？』
目「俺探しとくね、Aちゃんが好きそうなやつ」
『ありがとう！』
ああ…やっぱりかっこいい。
最初は見た目だけだったけど、色んな表情を見て、優しさに触れて。
もっともっとかっこよく見える。
ふと反対側を見ると、翔太くんが番犬みたいに蓮くんを睨んでる。
でも蓮くんは涼しい顔をして何食おっかなーなんて考えてる。
「あっれ、おはよ！」
渡「お前まで…」
目「ふっかさんおはよ」
『おはよ！』
深「なぁんだよなべ！怒んなよ！」
渡「俺が最初にAに声かけたのにお前らが来るからだろ！」
目「でも一緒に来たわけじゃないんでしょ？条件同じだけどね」
渡「うるせー！」
深「ちょ、落ち着けって！」
何だかんだでこの人達は仲が良くて、みんな優しい。
誰を選んだらいいか分からない。
自分の気持ちもよく分からない。
あの人に、相談してみようかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 886人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：momo | 作成日時：2022年7月5日 11時
