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あれから1時間後。
向「なぁー康二くんて呼んで？」
『康二くん…？』
向「ほんま可愛い」
目「康二飲みすぎ」
向「これから康二くんて呼んでな？向井さん言うたらちゅーすんで？」
『ええっ…？』
目「お前それセクハラだって」
べろんべろんの康二くんに絡まれる私と、それを制する目黒さん。
目「ちょ、俺トイレ。康二変なことすんなよ？」
向「そんなことするか！」
と目黒さんが立ち上がると康二くんが私の隣にどかっと座りもたれかかってくる。
向「ほんでどうなん？Aちゃんはやっぱりめめのこと好きなん？」
『えっ！？』
向「おれがわかるんやから、他のみんなも気付いてるんちゃう？」
『そ、そんな…こと』
向「なぁ、俺じゃあかん？」
『康二くん…？』
向「あかんの？Aちゃん」
そう言って顔が近付いてくる。
康二くんの手が後頭部に添えられて、お酒のせいもあってか頭が回らず逃げられない。
ああ、もう…される、と思った次の瞬間。
目「はい、ストップ」
向「ちょ、めめぇ！今いい所やんかぁ〜気ぃ使って帰ってこんとこやで！」
目「うるさい康二。水のめお前」
何となく不機嫌そうな目黒さんが康二くんに水を押し付けて、それを一気飲みした康二くんは机に突っ伏した。
目「Aちゃん、そろそろ帰る？」
『そうしようかな…』
目「送ってくから一緒に帰ろっか」
『え、いいよひとりで帰れるよ？』
目「俺がもう少し一緒にいたいんだけど、だめ？」
あー、これは完敗。
かっこよすぎるって。
『じゃあお願いします…』
目「よし、決まり」
2人で簡単にテーブルを片付けると、目黒さんが康二くんを揺さぶる。
目「ほら、康二？俺ら帰るから、布団で寝ろよ？」
向「んん…ちょお、帰らんとってぇ…」
目「水ここ置くからな？」
向「いややってぇ…」
目「ったく、Aちゃん送ったら戻ってくるよ」
向「めめぇ！ほんまに戻ってきてや？」
目「分かったって」
どうやら康二くんはかなりの寂しがり屋さんみたいで。
目黒さんの足に絡みついてた。
向「Aちゃんのお見送りせなな」
フラフラの康二くんは私を見送るために玄関まで来てくれた。
向「さっき言ったこと忘れんといてな？酔ってなくても思ってるから」
なんて囁かれて、顔が熱くなる。
『わかった…』
そして目黒さんと一緒に康二くんの家を出た。
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作者名：momo | 作成日時：2022年7月5日 11時
