雪男たちとの社内恋愛 (ページ17)

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「あ、ちょっとごめん」

そう言って目黒さんは携帯片手に離れて行った。

「だから、仕事中はかけてこないでって」

「女って言っても仕事は仕方ないじゃん」

…彼女だ。

確かに目黒さんはめちゃくちゃかっこよくて、仕事も出来て、嫉妬する気持ちはわかる。

でも、仕事中に電話掛けてくるなんて…

複雑で黒い感情がジワジワと湧いてくる。

「帰ったら話そう、じゃあ仕事戻るから」

はぁ、とため息をひとつついて目黒さんが戻ってくる。

「Aちゃん、ごめんねお待たせ」

『ううん』

行こ、と私に声をかけて車に乗り込む。

その後の目黒さんは暗い顔して考え事をしているようたった。

「ね、明日仕事終わった後予定ある？」

しばらくして口を開いた目黒さんはこっちを見てニコッと笑った。

『ない、けど…』

「じゃあ二人で飲みに行こうよ」

『彼女さん、大丈夫？』

「今日ちゃんと話すから大丈夫」

素直に喜べずに戸惑っていると、私の頭に目黒さんの手のひらが乗っかった。

「楽しみにしてる」

そう言って優しく笑った。