二人だけの秘密 ページ21
.
…眩しい。
光に照らされて目が眩む中、無理やり目を空ける。
見知らぬ部屋。
隣にはほぼベッドから落ちかけているのに、気にもとめない様子で眠っている目黒くん。
服…は、ちゃんと着てる。
「…ん、起きました?っと、あっぶね、」
目を覚ました目黒くんは私に声をかけると共にベッドから落ちそうになって、私は慌てて腕を掴んでそれを防いだ。
「…何もしてないんで、」
『…ごめんなさい、迷惑掛けて』
「迷惑っていうか」
ぐらりと視界が揺れる。
押し倒されたんだ、と認識するのに時間はかからなかった。
「すげー我慢しました」
『…ん、ありがとう、』
「…キスくらいしてもいいかなとは思ったけど、」
『な、に言ってんの…』
「心が俺のものになんないと意味ないから」
そう言って今度は私を起き上がらせて、目黒くんに抱きしめられる。
「…これくらい、させて」
『…だ、めだってば』
「今度こそ、誰も見てないから」
『目黒くん、』
「二人だけの秘密」
抵抗しようと力を入れていた身体を緩めた。
「…好きだよ、Aさん」
呟くようにそう言いながら、強く強く抱き締められて。
抵抗できないくらいに心を許してしまっている事実に自分でも驚く。
言葉の力って偉大だな、なんて妙に冷静な私は、スマホの通知に気付かずにそのまま目黒くんに抱き締められ続けた。
.
842人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
momo(プロフ) - 優さん» そんなこと言っていただけて、感無量です😢ありがとうございます。幸せなお話とかももっと書きたかったので、何か少し書こうかな🥰ありがとうございます! (7月26日 12時) (レス) id: eddc8054fa (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - みきさん» ありがとうございます!!!舘様の会社員系、いいですね!次作で、とは言い切れませんが先々書きたいので、私の動向を追って頂けると嬉しいです🙇♀️よろしくお願いします! (7月26日 12時) (レス) id: eddc8054fa (このIDを非表示/違反報告)
優 - 完結おめでとうございます!お疲れ様でした。ここ最近はずっと更新が楽しみで楽しませていただきました。少し寂しいですがまたその後のお話とかも読めたら嬉しいです。 (7月26日 7時) (レス) @page44 id: f062300241 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結、おめでとうございます。次のリクエストとして、舘様との会社員設定で、舘様が部下とのストーリーをお願いしたいです。 (7月26日 5時) (レス) @page43 id: cefd7f5dc8 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - maundyさん» 重めの展開が続いて来たので、渡辺さんに和ませて貰いました🥰親愛なる岩本さんの為なら何でもやれちゃう深澤さんです😉 (7月16日 18時) (レス) id: eddc8054fa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:momo | 作成日時:2023年6月16日 1時