モテる男は大変？ ページ22
岩本side
高澤と二人でクレープを食いに行ったあの日。
Aはふっかと、俺は高澤と。
ふたつに別れるのが苦しかった。
高澤とは普通に話したし、クレープは美味かったし、会話の中では笑うこともあった。
だけどやっぱ、Aとふっかがどうなったのか気になって。
まさかあいつAのこと口説いてないよな、とか。
つーかそれ以前に、Aと俺以外の男が二人でいること自体がきつい。
ちらっとスマホのロック画面を見る。
…ふっかからも何も来てねーし。なんなんだよ。
「ねえ、夏祭り行かない？」
「…夏祭り？」
「うん！花火もあがるし、出店も沢山出るの！」
「考えとく」
「えー！行こうよー！」
「俺人混み苦手なんだよね」
全力で濁してみたけど、その夜高澤からの連絡で、立てられた計画を聞かされた俺は、その場で行くと即答した。
だって、向井とAが来るなら意地でも行かなきゃじゃん。
翌日、移動教室で阿部と歩いていると、呼び止められて目を向ける。
俺の名前を読んだ主である高澤は相変わらず楽しそうに話しかけてくるけど。
俺はその向こうからの視線が気になって仕方なかった。
なあ、なんでそんな泣きそうな顔してんの？
Aは今何に苦しんでんの？
救ってあげたいけど話す機会すら無くなった俺には何も分からない。
先行ってるね、と小さな声で高澤に声を掛けるとそのまま俺の方なんて見ずにAが立ち去る。
何かを話していた高澤はすぐにAの後ろ姿を追いかけて行った。
正直なんも聞いてなかった。
「…なるほどね」
阿部が何かを理解したとでも言うように頷く。
「何が？」
「…モテる男は大変だね」
「何それどういう意味？」
「気づいてないの？」
「だから何が？」
「…意外と鈍感なんだね、照」
まじで意味わかんない。
「さすがに分かるよ、高澤に好意を寄せられてるんだろうなってことくらい」
「……いやいや、それはまあうん。でもそこじゃないって」
「は？もういいから説明して？」
阿部が苦笑いでため息をつく。
自分で気付かないと意味ないよ、なんて言いながら。
阿部が何のことを言ってるのか、全く分からず。
何を気付くんだよ？
.
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momo(プロフ) - うな！さん» そう言っていただけると執筆意欲が湧きます🫶ありがとうございます！！！ (6月6日 21時) (
レス) id: b42494bf86 (このIDを非表示/違反報告)
うな！ - マジで最高すぎます！！！！続きが楽しみすぎる…！ (6月6日 18時) (レス) @page18 id: 4785f44992 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - さーちゃんさん» ありがとうございます(><)探り探りではありますが、もっとキュンキュンして貰えるように頑張ります🥰 (6月6日 12時) (レス) id: b42494bf86 (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - キュンキュンします😍更新楽しみです😊 (6月6日 11時) (レス) id: 645033c6ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：momo | 作成日時：2023年6月5日 2時
