7 瀬見side ページ8
あの電話の後、俺は朝練のことを聞くため、すぐに電話をかけ直した。
菅原さんは丁寧に教えてくれた。特に待ち合わせはしていないこと。7時半から始まること。
そして菅原さんは副主将だということ。
俺は別に副主将でもなんでもないんですけどと言ったら、「大地がなんとかしてくれるよ〜」と言ってくれた。おそらく烏野の主将だろう。
家は烏野高校まで徒歩でも十分行ける距離にあった。白鳥沢も俺の家に近いので、徒歩通学の俺にとっては都合がよかった。
でも一番心配なのはおそらく人格だ。電話で話していて分かったが、菅原さんは温厚で、でもどこかテンションが高い人だ。自己主張が強いタイプの俺とは全然違う。まぁ、とにかくいつもより自分を抑えて周りに優しくしようと思った。
……大丈夫だ。多分!!烏野バレー部には白布みたいな奴がいないことを願おう!!つーか願うしかねぇし!!!!
そんなこんなで時間が経ち、朝食を食べ、家を出る時間となった。
「何かいつもより早くない?」と言うお母さんに「今日は早く行こうと思って」と返し家を出た。
まぁ、スマホがあるとはいえ、学校まで迷ったらどうもこうもねーし、早めに出る分にはいいだろう。
幸い、お母さんには不審には思われなかったようだ。だからといって気は抜けない。本当に大変なのはここからだ。皆にバラしてもいいのかもしれないが、それはそれで面倒なことになりそうなので菅原さんと話し合ってやめておくことにした。それに多分信じてもらえないし。
後、お互い、1人のみこの非常事態を話してもいいとのことになった。おそらく俺は、澤村さんに話すだろう。菅原さんには、獅音にだけ絶対話して下さいとお願いしたが、覚や若利と間違えないかが少々心配だ……。流石に若利は菅原さんも知ってるか。
そんなことを考えながら歩いて10分後、
「着いちまったなぁ……。」
ひと呼吸してから俺は、未知の世界への入り口、烏野高校の門をくぐった。
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アヤ - めっっっっちゃ面白かったです!続き期待してます! (2020年4月3日 22時) (レス) id: 1dbd6d09c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイカ | 作成日時:2017年3月25日 0時