6 菅原side ページ7
よかったーーー!!!つながった!!!
多分、この人が瀬見くんなんだな。
「もしも〜し!俺、本物の菅原です!」
ある意味緊急事態なのに俺はなぜかいつものテンションでいられる。
やっぱり俺ちょっとおかしいかも。
「!!そーなんすか!えと、俺、瀬見英太っていいます。白鳥沢の…」
「あ〜知ってる知ってる。バレー部なんだよな!俺もバレー部なんだ。烏野ってところ。知ってるか?」
「烏野ですか?…ああ、知ってます。………………っていうか、あの、ど、どうします?」
そうだった。こんな『お友達になろー 』トークに花を咲かせている場合ではない…。
でも、なんで入れ替わっているのか分からないので、どうしようもない。
「んー………、どうしようか……。」
俺と瀬見くんの間に沈黙が走る。
そもそもなんで俺らは入れ替わってるんだ?知ってる人同士ならともかく、バレーをしているだけで、特に共通点もないし、全く知らないし。
「………やっぱ、このままやるしかないんスカね…。」
先に口火を切ったのは瀬見くんだった。
「まぁ、そらそーだよな。」
当たり前だ。俺たちは別に元に戻る術を知っている訳ではない。今起こっている訳が分からない現実を受け入れるしかない。そしてやるしかないのだ。
「俺は瀬見英太として、瀬見くんは菅原孝支として。」
「そうっすね。……んじゃあとにかく、また何かあったら電話します。では。」
そう言って瀬見くんは電話を切った。
「瀬見くんは1年生なのかな。あんなに敬語使って。」
意外とまだ俺はそんなに危機感を感じていなかった。
俺はまだ知らなかったんだ。これから始まる驚愕のストーリーを。
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アヤ - めっっっっちゃ面白かったです!続き期待してます! (2020年4月3日 22時) (レス) id: 1dbd6d09c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイカ | 作成日時:2017年3月25日 0時