27 菅原side ページ28
……すげえ。
その言葉しか俺の頭になかった。
いつもの旭や田中の強烈なスパイクと同じくらいの威力だけど、白鳥沢がすごいのは、パワーだけではない。
無駄のないフォーム。インナーバッチリのコース。
これが全国の攻撃。
そう感心してしまう。
「若利ナイコース!!!」
「五色肘上げろー。」
「覚もう少しクロス引っ張れるか?」
色んな声が飛び交う。もちろん俺に向けられる声もあるわけで。
「瀬見さんもう少し高くよろしくお願いします」
「おお!」
えっとこの人は、確か川西くんだっけ。
川西くんもう少し高く。川西くんもう少し高く。っと。
「英太、ちょいネットから遠めで。」
大平さんはネットから遠め、…。
うわー。見ず知らずの人の癖に合わせるってやっぱ大変だ。
「よし。全員3分休憩!!」
やっと終わったー!!!
何かめちゃめちゃ疲れた。
「英太クン、何かトスの感じ変わったネ!!前よりフワッてしてる!!」
えーーと。この人は……天童覚だ!
大平さん、基本瀬見くんは名前呼びって言ってたな。
「そうか?ちょっと変えてみたんだよ。打ちやすかったか?」
「うん。英太クンのトスはいつでも打ちやすいヨ!!
だから、何から何まで変えなくてもいいと思うケド……。」
「?そーか。ありがとな覚!!」
覚も昨日のこと気にしてんのかな。
そもそも昨日何があったんだろう。
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アヤ - めっっっっちゃ面白かったです!続き期待してます! (2020年4月3日 22時) (レス) id: 1dbd6d09c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スイカ | 作成日時:2017年3月25日 0時