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家に帰って、料理を並べている星川を横目に自室に入り、部屋着に着替える。リビングに出ると、既に俺の分と星川の分のご飯が置かれていた。
「あの後、どうなったんです？若本さんが戻ってくる前に電話切っちゃったから気になってて……」
「俺も知らねェよ、まあ零はヘタレでも頑張ったって訳だ」
「ですね、まあこうやって些細な事で相談するのはまだヘタレな証拠ですけど」
「警察学校の頃からヘタレだったが三十路近い男がヘタレはキツいな」
「緑川さんくらい紳士ならいいんですけどね」
ゼロさんは緑川さんを見習うべきです、と星川が言う。そうなるともれなく俺も諸伏を見習わないとならない、俺もヘタレだからだ。
自分でヘタレだと言いたくはないが恐らく零よりヘタレだ。俺は星川にアピールする事も出来ないし大胆な行動にも出れない。特に今はあの事件があってまだ間もない、余計に動く事は出来ない、今は隣にいる事しか。
「本当緑川好きな」
「ジェントルマンは基本好きです、イケメンに限る」
「差別だ」
「松田さんはイケメンなんで説得力は無いです」
「あっそ」
「いじわるしてくる人はあまり好きではないです」
「俺はしてねェよ」
「何言ってんですか松田さんは……確かにそこまでいじわるしてないですね」
誰と間違えてるのだろうか此奴は、俺は別に星川にいじわるした事なんて何一つないはずだ。そんな小学生じみた事はしない。
それはそうと、俺は以前から聞きたいことがあった。前に星川が酔い潰れた時に言った大きな寝言「まなつぐ」という奴についてだ。会話に持ち出せないままずっと気になっていた。今がチャンスだ、ヘタレ卒業する。
「なあ」
「なんです？」
「まなつぐって誰だ」
「……え、何で真嗣の事知ってるんです？」
「寝言で叫びながらまなつぐって言ってた。元彼とかか？」
「……いや、元彼じゃないです」
じゃあお前の好きな奴か、と言っても違うと答える。じゃあ誰だ、恋愛には関係していないようだから良かったが、見当がつかない。
気になるから教えてくれと頼むが、星川は言うのを躊躇う。単純に一言で言っていい、と言うと嫌々教えてくれた。
「兄ですよ」
「……へ？」
「兄です、星川真嗣」
「……お前兄弟いたの」
「はい、私の3つ上なんで30です。因みに兄は警官です」
一気に疑問が2つほど解消された。
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sou(プロフ) - すごくすごく続きが気になる素敵な作品でした！！多分今後続きないのが残念で仕方ないです！！ここまで更新ありがとうございました！ (2022年5月23日 21時) (
レス) id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - みいらさん» コメントありがとうございます！とてもゆっくりではありますが、空いた時間に投稿出来るよう頑張ります！今後もよろしくお願い致します！ (2021年6月6日 10時) (レス) id: 7b8ac9f247 (このIDを非表示/違反報告)
みいら(プロフ) - とっっても面白いです！更新頑張って下さい！！ (2021年5月27日 13時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
御子柴(プロフ) - 白露さん» コメントありがとうございます！更新ペースが以前よりも遅くなってしまい申し訳ないです…。隙間時間を見計らって更新していこうと思います！今後もよろしくお願い致します！ (2020年8月12日 18時) (レス) id: 4466855303 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - 面白いです。読んでいて楽しくてするする読めました。作者様も大変かと思いますが応援しています (2020年8月11日 23時) (レス) id: 1f971a81e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御子柴 | 作成日時：2020年6月29日 18時
