異世界人と慈愛の心【名探偵コナン】

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仕事は大体復帰出来たが、1人で外を歩くのは久しぶりだ。午後がオフの為、1人でポアロに向かった。



「いらっしゃい……星川さん！」

「久方ぶりです2人共」

「Aさん！お久しぶりです！いつもの席どうぞ！」



私を見るなりすぐに笑顔になる店員2人、2人からはマイナスイオンが出ている。お昼の時間なのでハムサンドを頼む、安室さんは笑顔で受け応える。

私のあの事件はニュースにも取り上げられた、誘拐事件に入るからだ。このニュースは世界にも取り上げられた、私の醜態を晒されたような気がしてならないが、ネットでは私を心配する声が沢山あった。



「お待たせしました、ハムサンドです！大丈夫でしたか星川さん」

「色々とやられましたが大丈夫です」

「……その、色々とは」

「安室さんが若本さんにしたい事……かもしれません」

「……理解はしましたが否定します」

「えー否定するんですか？安室さん男じゃないんですね」

「あなたは恥という者を知った方が良いですね。松田刑事に惚れている事を今ここで大声で話しても良いのですが……」

「お返しします、私は安室さんが若本さんに昔からゾッコンでこの前は抱き締めてしまったとまで言いましょう。若本さんにも伝えましょうかね、電話します」



僕が悪かったです、とすぐさま遮ってきた安室さんを見る限り、安室さんはまだ告白は出来ていないようだ。さすがヘタレチキン王子、同じ役職だと聞いたのでお互い仕事の事はあまり気にせず告白出来る筈なのに……ヘタレでチキンな王子は面白い。

私はまだ惚れて数ヶ月、こんな事されたら安室さんの方が恥は大きいだろう。その時点で、安室さんは私に負けており、そして勝っているのだ。



「松田刑事とはどうですか？同居は楽しんでます？」

「楽しんでますよ、ここはあなたに勝ってますね」

「おや、いつ誰が勝負なんて言ってるんです？」

「そんな闘争心ダダ漏れの目で言われても説得力の欠けらも無いです」

「言いますね、星川Aの化けの皮が剥がれましたよ。メディアに報道されたら思いっきり笑ってあげます」

「おっと、私は自分に正直なんで別に毒舌な姿を撮られても平気ですよ」



最初はお互いに猫被ってた私達は今では犬猿の仲だ、ポアロに来る理由は前にも話したが餌付けされたからであって、決して安室さんに会いに来ているわけではない。

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