幼なじみと私 (ページ12)

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012. ページ12

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バイト上がり
時間が被るといつも神宮寺くんが車で家まで送ってくれる

たまに爆睡して着いてから怒られることもあるんだけどね

勇太｢そういえばAレポートもう終わった？｣

貴方｢レポート…？？｣

勇太｢先週出てたヤツ、もうすぐ締切だろ？｣

貴方｢……｣

勇太｢聞く相手間違えました｣

貴方｢待って、どうしよかなりやばい？｣

勇太｢俺は助けません｣

貴方｢意地わ…え？｣

勇太｢ん？どした？｣

嘘だと思いたかった

車窓から見えた森下さんと顕嵐の姿
そして一瞬森下さんと目が合った気がしたかと思えば顕嵐に向かってキスしていた

胸が苦しいどころじゃなかった
自然と涙が出てきた

ギュッと体が包み込まれるような感覚
状況を理解するのには時間をかなり要した

勇太｢俺だったらAのこと泣かせたりしないのに｣

貴方｢じん、ぐうじくん…｣

勇太｢ねぇ、俺じゃダメ？｣

涙の止まらない私を静かに抱き締め続けてくれた神宮寺くん

どうしてこんなヤツにこんなに優しくしてくれるんだろうって余計心が痛くなった

神宮寺くんの気持ちに素直に答えることの出来ない自分に余計嫌気がさした

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