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朝 ページ44
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「山田とは、いくつもの夜を越したから、普通の恋人になんてなれないと思ってた。」
「そ？ 俺、そんなこと考えたことなかったよ。」
「ふふ、山田がね、おれに朝を連れてきてくれたんだよ。」
「なにそれー。伊野尾ちゃんって変なとこでキザなこと言うよね。」
「そんなおれも好きでしょ？」
「そんな慧も好きだよ。」
「わ、なんか照れるー。」
終わらないような、
いくつもの夜に越されて、
いくつもの夜を越えて、
それぞれの想いが繋ぐ、
一度きりの朝はやってくる。
・
終わり
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作者名：鎖空
| 作成日時：2017年3月21日 13時
