殺害方法の段（仙蔵視点） ページ17
Aが教室を出て行った後、何人かは後を追おうとしたので引き留めた。竹谷が追っていたなら別だが、それ以外の人間とは暫しの間会わない方がいいだろう。きっと一人になりたいと思っている筈だ。
一年生から四年生までは委員会活動に向かわせ、六年ろ組の教室には五年生、六年生が会合の続きをするために残った。
議題は勿論、Aの殺害方法についてだ。
「さて、Aを殺す方法だが」
「まさかAちゃんの殺し方について考えなきゃならない日が来るとは。目眩がするようだ…」
保健委員としては辛かろうが、この場に集う者の中で一番人体に詳しく、毒薬の作用機序についても明るい。何としてもこの場には居て貰わねばならん。
ここで不破が挙手した。
「中在家先輩、申し訳ありませんが僕は到底…」
「もそ。辛い者は参加しなくていい…」
青い顔で退室していった。昨日夜から顔色が悪かった。会合を開くことに反対だったが長次を止めきれなかったのだろう。
かく言う私も、長次には内心腹を立てているが。
「速やかに、苦痛の少ない方法で確実に死に至らしめたい。何か案はあるか」
「伊作、首吊りはどうだ？」
「上手くいけば動脈が締まり窒息する前に意識は無くなるが、失敗すれば暫く苦しむ事になる。即死は難しいかな」
「生物委員会の飼っている毒虫の毒は？」
「毒は綺麗な死に方しないし、いくら即効性のある毒でも即死は出来ない。論外だよ」
五年生は黙っている。久々知と尾浜は三角座りで顔を伏せているし、鉢屋は竹谷をじっと睨んでいる。
唯一竹谷のみ、正座をして毅然とした様子で臨んでいる。私はその姿に違和感を感じずにはいられない。見ず知らずの他人の為に好いた女子を易々と手放すお前が理解出来ない。
「五年はどうだ。尾浜、何か案はあるか」
「えっ！……そうですね、誰かが
「うん。それが確実だね。そうしよう」
伊作のお墨付きを得て尾浜は頭を抱えてしまった。
「しかし直接手を下すってのか……。一体誰が…」
「俺がやります」
すかさず竹谷が立候補した。
「お前が！？手元が狂って苦しむのはAだぞ。それだけじゃない。一太刀目で死ななければAの居た時代には届かないかもしれない」
「自分には帰れと言った責任があります。Aの頸は俺が斬ります。その日まで毎日戸部先生のところへ通います」
他にやりたい者も居る筈もなく、竹谷が頸を斬ることで決定した。
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玉虫厨子(プロフ) - 麗羅さん» わー！一気読みありがとうございます！ 私もどんなエンドを迎えるのか言いたくてうずうずしてしまいます笑 (2月14日 20時) (
レス) id: 9682a1978c (このIDを非表示/違反報告)
麗羅(プロフ) - すごく面白くて、一気に読んでしまいました！どうなってしまうんでしょうか…。ハッピーエンドじゃなかったら悲しすぎる！笑 (2月14日 10時) (レス) id: 06bc0a6cee (このIDを非表示/違反報告)
玉虫厨子(プロフ) - Maさん» いつもありがとうございます💓楽しんで頂けて何よりです！ (2月13日 22時) (レス) id: 9682a1978c (このIDを非表示/違反報告)
玉虫厨子(プロフ) - ねこさん» コメントありがとうございます🙇夢中とのことで嬉しいです！どのような結末にするかは決めているので、メッセージで質問頂けたらお答えできます！ (2月13日 22時) (レス) id: 9682a1978c (このIDを非表示/違反報告)
Ma - 鬱展開なのか...それとも...んでも！！めちゃおもろいです！ (2月13日 22時) (レス) id: 8c9f415f7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉虫厨子 | 作成日時：2024年2月2日 21時
