愛情キャビネット【まふまふ】

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まふまふside




『ねーまふくん。』




コーヒーをいれていると愛しい奥さんの声がする




「ん？なあに。」




つい甘い声が出るのは許してほしい。



こんなに可愛い奥さんがいるのだから当たり前だろう





『あの、ね…私こどもがほしい』




少し恥じらっている姿も可愛らしくてため息が出そう。




至って普通に、スマートに聞いてみる。





「どうして？」






『だって、理想の家庭っていうか……可愛い我が子見たくない…？』





「んー……僕は欲しくないかなあ。
もちろん、Aちゃんとの子なら可愛いんだろうけど」





僕がそう言うとAちゃんはちょっとだけ表情を歪ませる




きっと僕が賛成してくれると思っていたのだろう




もちろんAちゃんとの子供は欲しいけどもう少し後でいい。





『……そっか。
いろはもぽてともいるもんね、変なこと言っちゃってごめんね』





そんな健気にニコニコしちゃって。



ほんとに可愛い。





僕も幸せだよ、Aちゃんと一緒なら地獄でも何処でも




縁起でもないけど




「…ね、僕が子供ほしくない理由知りたい？」




『え、教えてくれるの？』




いろはとぽてとと戯れてた彼女が此方に寄ってきた




きゅっと手を引いて膝の上に座らせて、柔らかい髪の毛を撫でる






びっくりしたのか肩をすぼめる彼女が愛しくて堪らない





いろはとぽてとに取っちゃってごめんね、と笑って彼女の耳元に口をよせる





「子供が出来たら、Aちゃん独り占めできなくなるでしょ？」






にっこりと笑う僕に真っ赤な彼女が抱きついてきたのは僕だけの秘密。

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