世界が嫉妬する恋

♡ ページ24

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「Aちゃん何飲む？」

「うーん…お酒あんまり飲んだこと無くて…おすすめありますか？」

「俺も誘った癖にあんまり得意じゃないから…アルコール低いやつにしよっか。」



メニューを広げて覗き込むAちゃんに思わず溜息が出る。可愛い。可愛いを具現化した子だよこの子は。

朝から一緒に撮影。撮影終わりは一緒にごはん。
俺が今日の命日なのかもしれない。


人見知りとか言ってられない、今日はAちゃんと沢山話してあわよくば次の予定も取り付けるんだ と拳を握った。

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「しょおくん…なんで今日さそってくれたんですか？」

「ん〜？Aちゃんと仲良くなりたくて。
っていうか、敬語は無しにしよ？」



飲み物と食べ物がいくつか運ばれて来て仕事の話、プライベートの話をしていて、気付いたらお酒が進んでたらしく少し砕けた口調のAちゃんはじーっとこちらを見ていた。



やめて、可愛すぎて今すぐカメラを構えたい。

Aちゃん俺よりお酒弱いのかなあ、可愛いなあ。



敬語を外せと言えばAちゃんは後輩という立場を気にしているのかうーとかあーとか葛藤してて可愛い。




「俺はもっとAちゃんの事知りたいし仲良くなりたいんだ。だめ？」

「…しょおくんずるいです、それ女の子は断れなくなっちゃいます。」

「ふは、女の子じゃなくてAちゃんだけだよ？」



俺も俺でちょっと酔いが回ってるらしい、でも本心だし。
Aちゃんに意識して貰えるなら万々歳だよね。



「じゃあ、敬語使ったら罰ゲームね。
うーん…1回使う事に電話しよ？」



これは俺にとってご褒美だし、罰ゲームでもなんでもないけど。Aちゃんはスキャンダルとか気にするだろうからハードル高いだろうなぁ。




「ぅ…わかった、」

「あはは、Aちゃんいい子〜。」



こくり、と小さく頷いたAちゃんの頭を撫でる。
数ヶ月前の俺は自分が推しの頭を撫でるなんて微塵も想像つかないだろうな。


すると酒の酔いが回っているのか、別の理由か彼女の赤く染った頬に目を奪われる。



…その反応、期待しても良いのかな。


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俺が今日の命日 わかる人にはわかってほしい。

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