ラト 首筋:執着 私だけの主様 ページ11
主様の部屋には、
いつだって美しい花が飾ってあります。
大体はアモンさんが
育てたものなのですが、
今晩飾る花は、
私が秘密で出かけた際に
詰んだシロツメクサ…と、
四葉のクローバーです。
クフフ、主様は喜んでくれるでしょうか。
早く帰ってきてください、主様。
そんなことを思っていたら、
主様が現れました。
「あ、ラト。」
ラト「主様、見てください。
私が詰んできたんです。
クフフ、なんと四つ葉まで見つけたのですよ。」
「かわいいねえ」
主様はシロツメクサを撫で、
美しく微笑みました。
ラト「主様も、可愛らしいですよ」
ふたり、笑い合いました。
貴方が照れているのは、よくわかります。
だって頬が少し色づいているから…。
クフフ、本当に主様は美しい。
…？
廊下から、足音が聞こえますね。
この音は…
ロノ「主様、お夜食をお持ちしました！」
「あ、ロノ」
ロノ君が主様を私から奪ってしまいました。
主様の目には、ロノ君と、何枚かのクッキー。
…なんでしょう。とても嫌です。
勝手に体が動き出し、
主様を私の元に縛り付けるように
抱きしめていました。
私より少し低い肩に顔を乗せ、
右手は腰に回し左手は首に優しく触れます。
渡しませんよ。
殺意を込めた目に、
ロノ君は私の中の…私も知らない何かを察して
ロノ「あッ、じゃあ主様、失礼しますね」
そそくさと去ってしまいました。
「ラト…？」
ラト「お部屋に戻りましょう」
主様を寝台に座らせ、
私はクッキーを一枚手に取りました。
ラト「口を開けて」
私は自分の唇にクッキーを挟み、
主様の開いた口へと差し込みました。
ラト「ベッドでお菓子を食べるなんて、
いけないことみたいでドキドキしますか」
「らぉ？」
貴方はクッキーを食みながらも
私を呼びました。
貴方の目に映るのは私だけでいいのです。
確かにこの感情は執着でしょう。
私は主様の首筋に歯を立てました。
「んっ、ｱ」
驚き身をのけぞらせた勢いを
利用し、押し倒します。
「待っ、え？」
ラト「私だけを見てください、主様。
私をよく見て。」
貴方の目に私だけが映っているのを見て、
とてもぞくぞくする。
ラト「主様には私しかいません。
だから私を必要としてください。」
また、首筋に噛み付きました。
主様は、私だけの主様なのですから。
フルーレ 指先:賞賛 俺好みに召しませ→←ナック 手首:欲望 貴方は美しい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悒ゆう(プロフ) - もる。さん» ご愛読ありがとうございました(*´ω`*)他の作品も是非どうぞ！ (2022年6月5日 9時) (
レス) id: f72a01e073 (このIDを非表示/違反報告)
もる。(プロフ) - 完結おめでとうございます！陰ながら応援させていただいておりました！とても面白い作品、ありがとうございました〜(*´꒳`*) (2022年6月5日 9時) (レス) @page14 id: f898b9995a (このIDを非表示/違反報告)
悒ゆう(プロフ) - Lilyさん» ありがとうございます！頑張って書きますね(°▽°) (2022年5月29日 18時) (レス) @page9 id: f72a01e073 (このIDを非表示/違反報告)
Lily - あなたの文章、とても好きです。 (2022年5月28日 12時) (レス) @page8 id: d4500c81a9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悒ゆう | 作成日時：2022年5月15日 19時
