名もなき精神病とその方程式【降谷零】 (ページ15)

今日:16 hit、昨日:8 hit、合計:31,909 hit

15 ページ15

.

「やっぱり浴衣着て良かったですね、Aさん！」

「似合ってるかなぁ…自信ないんだけど…」

「似合ってますよ！美人なんだからもっと自信持ってください！」

電話をした幾日か後に蘭さんから折り返し電話があり

彼女に浴衣を着せたいという内容の物だった。

その旨を彼女に話したところ是非着たいと言っていたため

蘭さんたち同行者と来ることになり、自分は後から合流という形になった。

「どうなの安室さん。Aさんが浴衣着てて」

「何のことかわからないな」

「…」

一応従妹という設定なんだ。迂闊にほかの人がいる前で感想なんか言えるわけがない。

だた心の中で言うのが許されるのなら、

普段から綺麗を重ねても足りないような端正な顔つきだが

一年間切ることがなかった髪が結い上げられていて

決して主張が激しくない程度に仕上げられていた化粧をしていて

今まで一度も着ていることろを見たことがなかった浴衣。

それらがより一層際立させていて。

正直な話、直視ができない。

「早く行こうぜお祭り」

「僕も何か食べたいです…」

「あ、歩美もー」

少年探偵団のみんなに阿笠博士、蘭さん園子さん。

これだけ大勢でどこか行くのは彼女にとってほぼ一年ぶりになる。

それに周りには知らない人も多い。

ただそれが悪い方向ではなくいい方向に進めばと

今日ぐらいは君の幸せを願っていいだろうか。

「透君も行こう？」

「あぁ、そうだね。A」

今日という一日に花束を

.

学校が始まってしまったので遅めの更新になります。
もしよろしければお気に入り登録、評価、コメントお願いします。