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*
『んふふ』
せらおみちゃんはご機嫌な様子。
さっきの告白を見事に流して、今は2人揃ってソファーの上。嬉しそうに腰辺りに抱き着いている。
「せらおみちゃん?」
『なぁに?』
短い返事のあと、すりすりと頬ずりをしてくる。えへへ、なんて笑って。可愛いなぁ……、
さっきからずっとこんな感じ。そろそろ俺も何か行動に移したいところだ。
「ほら、おいで」
膝の上に乗せて、向かい合って座る。
普通だったらこんなこと、カップルがすることなんだろうけどなぁ……。
『フジさんあったか〜』
迷いなく、恥ずかしがる訳でもなく。
ぎゅーっと効果音がつきそうなほど強く抱き着いてくる。ヤバい…俺の俺がヤバい……((
「あのさ、せらおみちゃん」
『ん?なんだい?』
「俺のことフジって呼んでよ」
すると、ちょっと恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶ。ちょっとだけ意地悪したくなっちゃう。
「もしフジさんって言ったら、お仕置きね」
『お仕置き!?』
なんか顔が赤いし息が荒いような気がするけど見なかったことにしておこう。
*
「そろそろゲームしようか」
『じゃあステージつくらなきゃ!』
フジのステージをプレイするの楽しみ!
無邪気に笑う君に、内心舌打ちをする。
やっぱりそんな簡単にはいかないか……
『先にフジ作ってて?私なんか買ってくる』
適当に返事をして、ステージ作りに取りかかった。帰ってきたら一緒にゲームだ。
*
『ただいま〜!』
ドタドタと足音を立てて部屋に入ってくる。
子供みたいに目を輝かせるせらおみちゃんに可愛い、と思う。
ビニール袋から美味しそうなスイーツを出し、俺には甘さ控えめのものを渡してくれた。
『おいひぃ』
「ほら、ほっぺたにクリームついてるよ」
顔を近付け、ぺろっと舐めてやる。普通なら赤面してわたわたするのところだけど
『ありがとう!』
全く気にしていないみたいだ。
ちょっとショックだ・・・いや、かなり。
『あ、フジさんのも美味しそ…』
「じゃああげる」
咄嗟に口を手で抑えたけど、手遅れだよ。
モンブランを口に含み、そっと顔を近付ける。
びつくりしたように体を強ばらせるせらおみちゃんの背中に手を回し、優しく押し倒す。
『ん、っ』
軽く舌を絡ませたところで、はっと我に返ったせらおみちゃんに胸板を叩かれる。ほんとはまだし足りないけど・・・。
「ごちそうさま」
悪戯っぽく笑ってやれば、見たこともないくらいの赤面が拝めた。
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ミュウ - この小説すごい好きです!更新、頑張ってください!!! (2018年10月26日 1時) (レス) id: ef0d6f4579 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - 今この作品を見つけました!!すごく面白くて続きがとても気になりました...!忙しいと思いますが更新待ってます!! (2017年4月7日 23時) (レス) id: d2976fb063 (このIDを非表示/違反報告)
哉谷@レンこん(プロフ) - あーのさん» ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(*・ω・) すみません、リアルが忙しくて更新出来なくて…これからなるべくたくさん更新します! (2016年9月5日 16時) (レス) id: 242996a1fd (このIDを非表示/違反報告)
あーの - めっちゃおもろいっす(笑) 更新ってもう終わってるのか? でも!更新頑張ってください! (2016年9月4日 23時) (レス) id: dad0340cb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:哉谷@レンこん | 作成日時:2016年8月28日 17時