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鶴房「俺Aに言ったことがあんねん、他のヲタクにレスされるん嫌やって。…まじでかっこ悪いしファンとして最悪やけど、俺毎回チェキ積んでたし、こんなんでもAのヲタクん中じゃそれなりに通ってたやん」
「うん、汐恩は間違いなくAちゃんのTOだよ…」
鶴房「ちょっとくらいわがまま聞いてくれてもええやん、ってAに言っちゃってさ。でもその時さ、Aなんて言ったと思う？
…翔也くんが悲しむのは嫌だってハッキリ言われた。今目の前にいるのは俺やのに、なんで翔也の話すんねん、ってなっちゃって。そんなんがあったのに、Aが翔也に私信ツイートするし、なんかもうはぁ！？って気持ちになって、違うアイドルんとこ行って」
「…そうだったんだ。」
鶴房「…でも結局Aが1番やねん」
「うん、」
鶴房「他の子のとこ行ってAの物販干した時さ、Aから連絡来たんよ。ライブ終わったあと会える？って…」
「…」
鶴房「そんでその日にAと…」
正直知りたくはなかった。
けど、不思議とAちゃんと汐恩には怒りはわいてこなかった。
汐恩のAちゃんへの好きと、僕のAちゃんへの好きはきっと違う。僕はアイドルのAちゃんが好きで、汐恩は女の子としてAちゃんが好きなんだ。
僕だって、下心はもちろんある。
汐恩の話を聞いて羨ましいって思ったし、繋がれるものなら僕だって繋がりたいし。
でもそれ以上に、僕はステージに上がるAちゃんが好きなんだ。
毎日つまらなかった。
学校に行って、趣味もないのにバイトをして、遊ぶお金を稼ぐだけの日々だった。
Aちゃんと出会ったのも、バイトの帰り道だったっけ。
真冬なのに、薄いコート1枚羽織ってまだピカピカの出来たての衣装を着て駅前でチラシを配る3人の女の子。その1人がAちゃんだった。
『…来週デビューします！よかったらライブ観に来てください！』
そう言って手渡ししてくれたチラシは今でも部屋に残ってる。
Aちゃんに出会ってから、だるかった大学の授業も、面倒くさかったバイトも頑張れるようになった。
Aちゃんに会える、それだけが僕の楽しみだったから。
「…それでもさ、なんで急に来なくなっちゃったの？それまでは身体の関係があっても、連絡取り合ってても、現場には来てたわけじゃん」
鶴房「…知りたくなかったこと知っちゃったんよ」
「…ん？」
鶴房「…メン地下、白岩瑠姫…」
→
終わり
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作者名：う | 作成日時：2021年10月12日 0時
