93 ページ44
(tajima)
課題曲2曲を聴いた時からAは勝手にRUNWAYっぽいな、なんて思ってたからONEのメインボーカルを選んだことに驚きが隠せなかった。
そしてAが柾哉くんの名前を出したのはきっと最後に選択権を握っている俺への牽制でもあったんだと思う。
Aがそう言うなら、叶えてあげなきゃダメじゃん?だから柾哉くんがAの思惑通り、ONEを選ぶなら俺はRUNWAYにするつもりだよ。
小さな声で隣の柾哉くんが「たじごめん、いい?」と言ってきたから「うん、勿論」と返すと「ありがとう」と柾哉くんは笑ってくれた。
匠海をRUNWAYのラッパーに移動させてONEのサブボーカル1を選んだ柾哉くん。
そして俺はRUNWAYのラッパーを選択して、見事にグループ分けが終わった。
最後の最後、俺だってAと同じステージに立ちたかったけど、Aが望むことだから仕方ない。
正々堂々と、お互いいいステージを作るだけだから。
(田島「柾哉くんのパネルを動かすことも出来たんですけど、Aにお願いされたら出来ないですよ(笑)だけど元々RUNWAYのラッパーにいこうと思っていたので、都合は良かったです。あとはもうチームで頑張るだけなので」)
収録が済んでチームごとに集まろうとした時、Aに声を掛けられた。
「たじくんごめんね、圧かけて」
田島「本当だよ〜もう(笑)」
「ありがとう」
田島「ううん、いいよ。元々俺RUNWAY希望だったから、ちょうどよかった」
「…優しい、」
田島「…でも本当は少しだけ、俺もAと一緒が良かったな〜って気持ちはあるけどね(笑)」
Aの頭を撫でて、お互い頑張ろうと握手を交わして別れる。
田島「デビューすればいくらでも一緒に出来るもんね」
だから今回は柾哉くんに譲ってあげる。貸1だよ、柾哉くん
--------
俊司ごめん、世界の中心で懺悔の言葉を叫びます
808人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:う | 作成日時:2021年7月8日 12時