よもやよもや ページ4
「え、えぇ、えぇえええええ⁈柱⁈こんな可ん愛い顔して鬼五十匹以上切ってんの⁈十二鬼月も倒してんの⁈」
「…?あぁ」
「なんでそんな当たり前みたいな顔すんの!それが普通じゃないからぁ!!」
「朝から元気だね。善逸君は」
「やだ、名前呼んでくれた♡」
ご飯を食べ終えたAさんはお茶を啜る。朝食の量が少なめだったから、俺達より一足先に食器を重ねていた。
「美味しいかったです。Aさん。御馳走様でした」
「お粗末様。嬉しいよ、誰かにご飯作るのなんて久方振りだから。食べ終わった食器頂戴。洗ってくるわ」
髪飾りが揺れる。しゃらん、と音がした。
「俺も手伝いますよ」
「良いの、ゆっくりしてて。これくらい一人で出来るわ」
手際良く食器を重ねて、お盆の上に乗せて運ぼうとする。Aさんは立ち上がった時、少しふらついた。皿が、宙を舞う。
「うぉわっ…」
「…っと、危ねぇだろ。手伝ってやるって言ってんだから従えや!」
「…あらあらあら、それはありがとう。じゃあ落ちた食器を運んで貰おうかな」
咄嗟にAさんの腰を支えた伊之助は頭がほわほわしている。多分、気に入ったんだな。Aさんのこと
「炭治郎君と善逸君はお布団とちゃぶ台閉まってて。伊之助君は、一緒に台所まで付いてきて」
「わかりました!」
廊下に出て行った二人の背中を見た後、俺と善逸は布団を片付け始める。
「なぁ炭治郎。あんな綺麗なお姉さんも元だけど柱…なんだな」
「あぁ、あんなに鬼を素早く倒すなんて思わなかった。しのぶさんみたいに毒を使うわけでもなかったな。俺も頑張ってAさんぐらい強くならなきゃ」
押入れに布団をいそいそとしまうと、玄関口から扉を叩く音が聞こえる。台所はここよりも奥だから、もしかしたらこの音は届いていないかもしれない。
「俺達が出て…いいのか?」
「でも、急用だったら困るだろ。炭治郎、出てきてよぉ〜」
「そうだな。玄関まで行ってくる」
俺は長い廊下を渡り、扉を開けた。
そこに居たのは…
「よもやよもや、Aの家からまさか君が出てくるとは!」
「れ、れれれれれれれ煉獄さん⁈」
Aさんの元恋仲の、炎柱 煉獄杏寿郎さんだった。
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橘欅(プロフ) - 柚葉さん» 此方こそ読んでいただき感無量です!拙い文章ですが私なりに煉獄さんのかっこよさを出したつもりの作品でした!本当にありがとうございます! (2021年4月16日 22時) (レス) id: 008152d6a1 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - やっぱり煉獄さんはカッコいい!!素敵な作品を読ませていただきました!ありがとうございました!!! (2021年4月15日 8時) (レス) id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - コメント失礼します。私名前がメイなんですよ。それで名前ひらがなで読んでったらめいめいメイになりました!面白すぎません笑? (2020年3月18日 22時) (レス) id: f101cde2b9 (このIDを非表示/違反報告)
橘欅(プロフ) - あおさん» ありがとうございます!最近寒いですね〜、私の地方にも白鳥が訪れて来ました。最後まで御愛読ありがとうございました!次回作も是非目を通して下さいね! (2019年11月12日 22時) (レス) id: 4f6b87549d (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 橘欅さん» 楽しみに待っていますね!無理はなさらずに、最近は寒いので体を冷やさないようにしてくださいね〜 (2019年11月11日 2時) (レス) id: 03cb9b6635 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘欅 | 作成日時:2019年10月27日 1時