【名探偵コナン】やれる事はやるつもり (ページ49)

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四十八話ページ49

「針を縫う怪我では無いですが、傷の治りが悪い所というのもあって跡が残ってしまうかもしれません」
『なるほど』

あの後意識を失った俺は、大量の血を流しつつも一命を取りとめ病院のベッドに横になっていた。お医者さんから跡が残るなんて言われてるが、死なないなら安いもんである

『退院はいつ頃出来ますか？1ヶ月も入院する時間が無いんですが』
「脳の検査がありますので、一週間安静にして頂いて脳に異常が見られなければ2,3ヶ月の通院が一番早いですね」
『一週間……』

長いなぁと思いつつ、仕事場には連絡しておくべきかとお医者さんが退室したあと携帯に手を伸ばす。まずは一応上司格の零くんと、組織の仕事管理をしてるラム。他は追追でいいか

ポチポチ打ち込み二人に送信し終わると、タイミングよく病室の扉が開き人がぞろぞろ入ってくる。うわぁと嫌な顔をしたらその中の一人、研二くんが泣きっ面で俺に飛び込んできた

『ふぐぅっ』
萩原「Aぜんばい～!!びぇ～!!」
松田「おいこら萩原、A先輩が苦しんでるだろ」
萩原「あぁ～!!」

引き剥がすなと言わんばかりに腕を伸ばす研二君に苦笑いしつつ、よくも呼びやがったなと航君を見る。その視線に気づいた航君は「俺何もしてません」みたいな顔でそっぽを向きやがった

一気に騒がしくなった病室に、みんなの迷惑だよと口元に人差し指を持ってきて静かにの合図をする。それが効いたのか研二君も大人しくなり、しょぼくれつつ俺のすぐ近くを陣取った

松田「ほんと抜け目ねぇ」
萩原「だって、２年ぶりだぞ俺」
伊達「そんなこと言ったら俺は六年ぶりだな」

席譲れよと冗談交じりで言う航君に対し、研二君は全力で首を横に振る。そんなに嫌がらなくてもと航君に引かれてた

なんだか懐かしい光景にホンワカしていると、不意に病室の扉がまた開かれた。そこには息を切らして汗だくのジンさんが

『うわぁタイミング悪いなぁ。日本にいつからいたの？』
ｼﾞﾝ「数日前から仕事でな。……こいつら誰だ(ｺｿｯ」
『俺の友達(ｺｿｯ』

耳打ちして聞いてきたジンさんに耳打ちで返すと、ジンさんは「また出直す」と何事も無かったかのように去っていった。病室に入って俺の顔を見た時の安堵の表情、忘れられないなぁ今度弄ろ……それは可哀想か

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(「私とのデートをすっぽかす程の用は済んだ？ジン」)
(「……無事そうだった」)
(「あらそう」)