三話 ページ4
あれから数日、テレビを見ればあの事件の事が報道されており奇跡の生還者として助けたとされる人が色々コメンテーターから言われていた
俺は事情聴取を受けた後すぐに立ち去った上に顔中炭だらけだったので、マスコミ達から目をつけられることは無い
現在療養中とされる生存者の人は、打ち所が良かったのかリハビリ出来るようになる時期含めて半年程治療する時間が必要だが、そこからは彼次第だろうとの事
名前や顔は報道されないが、多分あの格好からして爆弾処理班なので今後も無茶をすることだろう。ちょっとは前よりも危機感を持ってしてくれるといいな。……人のこと言えないけど
『……んー』
見飽きたニュースを切るためテレビの電源をオフにし、俺はどうしようかとソファに寝転がった。組織としての仕事はラムさんやジンさんから来ないし、やることが無い
暇つぶしになるようなものが我が家にはお菓子作りとか料理とかしかないので、自分の為だけに作ってもなぁとダラダラ過ごすことになる
そんな中、突如俺の携帯が鳴り響きびっくらこいてソファから落ちてしまった。強くうちつけた腰を摩りつつ電話を出ると、相手はどうやら警察の人
組織の人間として以外何もしてないけどなと話を聞くと、どうやら生存者の人が意識を取り戻したので事情を説明すると「礼が言いたい」と話したらしい
正直そんなもの要らないのだが、暇だった俺は安請け合いして病院の場所と部屋番号を聞いた。この時少しでも
《病院内、とある病室》
生存者?「先輩……!先輩だ!A先輩!」
『おーう俺帰ります』
生存者?「帰らないで下さいって!」
言われた場所に来てみたら、身体を横に倒した状態であれど、超元気な警官時代の後輩に遭遇した
彼の名前は萩原研二、警視庁警備部機動隊爆発物処理班……だったはずの警官だ。記憶違いでなければ
俺が公安に異動となり、警察を辞めたていで離れたのもあって暫く音沙汰なしにしてたのだが嫌なところで見つかってしまった。もう少し自分の行動には注意するべきだったと反省するばかり
俺と会って嬉しそうに話が出てくる研二君に相槌を打ちつつ、(早くここから脱出しないと)と考えを巡らせる。研二君がこんな重症を負ったのだから友達のあの子達も来るに決まってるんだから……
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作者名:アンドゥ | 作成日時:2020年3月11日 1時