十話「本性を暴く薬」 ページ11
家に引っ付いてきた後輩二人をそこから返すのも何だか気が引けたので、俺は結局家に2人を招き入れた。途中コンヒニで缶ビール買ってたのでこの子ら帰る気ない、絶対
降谷「はーっ、永宮先輩と飲むお酒は美味しいですね」
『おっ、そんなこと言う零くんには特別にスルメイカをあげよう』
降谷「やったー」
俺と零くん、景光君とで飲むお酒はドンドン中身をからにして言った。積もる話もあるし、この二人はどうやら俺に話したいことが沢山あるらしい
能天気にキャッキャしてると横から俺も俺もとスルメイカを欲する景光君が突っ込んできた。手渡しで口にスルメイカを入れてやると幸せそうにそれを咀嚼し始める
中々可愛い景光君を撫でようとしたら零くんに止められたので、俺はそっとあげた手を戻してまたビールを開けた。俺はあまり酔わないタイプだから缶ビールくらいじゃそう酔わない
まぁ、例外もいるけども……
諸伏「Aしぇんぱーい……えへへへー。先輩あったかーい」
降谷「おいヒロ、やめとけ……」
諸伏「うー!しぇんぱいとのラブラブじゃますんなー!」
この通り泥酔状態の景光君が俺の横にいる。スルメイカ辺りまではまだ余裕そうだったが、缶ビール二本目で酔った模様
どうしたもんかとビールを飲むと、景光君が「しぇんぱいすきすきー」と頬にちゅっちゅと啄むようなキスをしてきた
零くんがあばばば言いながら剥がそうとするけど、酔った人間ほど面倒なものは無いぞ零くん。無視が1番
諸伏「んー、しぇんぱーい……」
『はいはい先輩いますよー』
諸伏「んふふー……しぇんぱいすきー……」
ウトウトしながらも俺の左腕をがっちりホールドしている景光君の話に合わせていると、不意に身体の方へと腕が伸びる。無論景光君の腕だ
『眠いなら寝ていいよ』
諸伏「やー……ゼロと二人はだめぇ……」
降谷「お前じゃないんだから……」
明日仕事だろ、と零くんに言われ景光君は徐々に瞼を下ろし眠りについた。俺の体に抱きついたままである
降谷「すいません永宮先輩」
『いいのいいの、たまには甘やかしてあげないとね』
いつも忙しいでしょ、と零くんや景光君の頭を撫でると「同じ職業ですからね」と苦笑いされた。ほんとブラックだと思うよ、あの職種
明日は泊まり確定だの、書類がまだあるんだろうなだの色々仕事の愚痴を零しつつお開きになった酒飲み会
ベッドに景光君、ソファに零くんで俺は床に眠ることした。お客人に床で眠らせる訳には行かないもんね
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作者名:アンドゥ | 作成日時:2020年3月11日 1時