【名探偵コナン】やれる事はやるつもり (ページ2)

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一話「その男の名は」ページ2

今日の天気は晴れ。雲もなく、晴れ渡った空に不釣り合いな黒い衣装を身に纏う知り合い俺は目を細めた

知り合いは俺が視界に入ると持ち歩きの吸殻入れを取り出し、火の着いた先端を押し付けて心ばかりか浮ついて近付いてくる

？「暫く顔を見なかったが、上手くやってたか？コニャック」
『勿論、一度でもしくじったらジンさんにバラされちゃうからね』
ジン「ふん、いい心構えだ」

今目の前にいるのはとある組織の中核を担う男、ジン。残虐性を持つ人間ではあるが、彼なりに優しい所もありスパイの身としては複雑になる人物の一人だ

俺とは比較的交流が多く、ここ最近他所の仕事が忙しかった俺に対し不信感を抱くことはなく接してくれている。違う形で出会いたかったとつくづく思うものだ

ジン「そういや……てめぇの耳に入ったかは知らねぇが、うちにまた数名コードネーム持ちの奴が増えた。バーボンとスコッチって奴だ。お前の立場上仕事が一緒になる時もあるだろうから話しておく」
『そっか、また増えたんだ。組織も大きくなってくねぇ』
ジン「入って一年のやつが何を言うんだか」

タバコ代わりに俺の勧めたコーヒー味の棒付きキャンディを咥えながら、ジンさんはフッと優しい笑みを浮かべて手元の携帯を見つめた

何かいいものでも保存してるのかと覗き込もうとしたら、顔を手で覆われてそのまま押し込まれる

『いびゃい』
ジン「人の携帯を盗みみようとするからだろ？全く……てめぇじゃなかったらその額に風穴開けてる」

そう言いつつどこかにメールを送ったジンさんは、スっと立ち上がると「仕事が入った」と言って俺の頭を撫で回したあとどこかへと立ち去っていった

毎度の事だが、いつも飽きずに俺の頭を撫で回すのは正直理由が分からない。天パでフワフワだからって所詮は髪なんだからワンちゃんみたいに撫でたって変わらないのに……ねぇ？

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(「すいやせん兄貴、ちと遅れちまって……あれ、ジンの兄貴嬉しそうですね？何かありやしたか？」)
(「……あぁ、今までのストレス全部ぶつけてきたからな」)
(「そうですかい！そりゃよかった！」)