桜樹の守人 (ページ47)

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6話カメラを止めたら呪われる 1 ページ47

放課後。私は部室でバケーラと一緒にお昼寝していたのだが、マタロウ君が映画部の映画に出演した、という事で映画部へ向かうことにした。
｢フブキも呼べば良かったのに〜。｣
｢なんか、国家機密のプロジェクトに呼ばれて忙しいんだって。｣
｢フブキさん、凄すぎでしょ……。｣
歩いている内に、色々な部室が見えてくる。でも、廊下の部室は『あっちむいてホイ部』、『小指の爪だけ伸ばす部』、『全身タイツ部』などの変な部活ばかりだ。
｢……なんか、また部活増えてねぇか？｣
｢まあ、毎年50から100くらいはクラブが増えてるかも。その代わり、部員が1人卒業するだけで無くなる部活も多いんだけど。｣
｢毎年なんですか……。｣
そんな会話をしていたら、映画部に着いた。
｢映画部はここだね！｣
映画部の扉には、男の人が左を向いて考えているイラストが描かれているポスターが貼ってあった。
｢…ん？アキオ監督の講演会だって！｣
｢誰それ？｣
｢確か海外でも活躍する、映画界の凄い人だったかな？ニュースで見た時は3DCGの映画を作ってたと思う。｣
｢絶対見に行かなきゃ！｣
｢だね！｣
マタロウ君は彼のファンのようで、とてもニコニコして嬉しそうだ。とその時、ジンペイ君がいきなり柔道着と下駄に着替え、そのドアを蹴飛ばした。
｢たのもーう！｣
｢それ、道場破りだから！｣
だが、中から聞こえたのはこちらとは関係がない何かに驚いている声だった。
｢……これはまさか！｣
｢そんな！｣｢ありえませんよ！｣
｢｢｢｢ん？｣｣｣｣
何を話しているのか気になり、声をかけてみる。
｢どうかしたのかな？君たち。｣
｢あっ、昨日の君たち……と？｣
｢私は3年の桜樹A。この子たちと一緒に映画を見に来たんだけど……。｣
｢ああ、噂の。それが、映画にうちの役者ではないゾンビが映っていたんだ！｣