桜樹の守人 (ページ28)

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柱の陰に隠れてノートに何かを書き込もうとする男子生徒。
｢コホンコホン……。粉っぽいな、とーっても粉っぽい。ゲスノートで人々をゲスにさせていた犯人は、貴方だったんですね。根民マスオ君！｣
｢ゲスノート？何の話だ。｣
すぐに誤魔化す根民君。
｢ダメだよ、しらばっくれちゃ。君はマタロウ君の罠にかかったんだからさ。｣
｢なにっ？｣
｢コホン。ゲスにされていたのは学園内の人気者ばかり。犯人が嫉妬深い人間だと言うのは明らかでした。｣
｢だから、わざとジンペイ君をチヤホヤして、君をおびき出したんだ。｣
｢ぼ、僕はただ、予習のためにメモを……。って、わあっ！？｣
言い逃れをするが、彼は背後から忍び寄る蜘蛛の罠にようやく気づいたようだ。
｢キシャー！｣
｢ありがとうございます、土蜘蛛殿。表紙にGSと書かれていたんですね。｣
｢なんで敬語で蜘蛛と喋っ！？噂って本当だったんだ……。って、これは、その……。｣
｢フッ。見苦しいその場しのぎの言い訳に、コナッポインの目は誤魔化される……？否、バウアー！！！(ですねぃ！！！)｣
そう言うとマタロウ君とモモは手をグルグルと回しながら決めポーズ(？)をとる。でも……。
｢……あれ？｣
｢あっさり逃げられてるよ〜、マタロウ君。｣
｢ええーっ！なんで止めてくれないんですか！｣
まあ、か弱き乙女だし？例え遥かに年下の子でも、男子を止めるのは無理無理。……っていうことにしておこう。