桜樹の守人 (ページ13)

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｢さあ皆！攻撃フォーメーションサクラサクセブンティ、発動よ！｣
｢了解でありまーす！｣
｢何それ！適当なフォーメーション名に適当に返事してるし！｣
ジンペイ君がサン太夫君とマタロウ君に縄を投げ渡し、ぴょんぴょんと宮沢さんの周りを飛び跳ねる。それにより縄が脚に絡まって、宮沢さんは悲鳴をあげながら後ろへ倒れ込んだ。
｢おい、お前！何が目的で学園の中をうろついてた！｣
｢そ、それは……｣
ジンペイ君の問いかけに宮沢さんが答える。
｢どうしても娘に一言謝りたくて…｣
｢娘ぇ？｣
と、そこへ……
｢ア、アカネ……｣
｢何してるのよ、お父さん！｣
｢………………え。｣
えええええっ！？という叫びが、夕方の学園中に響き渡った。

｢お、お父さん！？｣
｢こ、この巨大サラリーマンが！！？｣
｢……お父さんは、私が小さい頃は家族思いの父親でした。｣
アカネちゃんの話によると、家族にあまり会わなくなってしまったお父さんに向かって、｢小さくて情けないお父さんなんかいらない！｣と言ってしまったらしい。
｢アカネにそう言われて以来、私の心から『小さくて情けない』という言葉が離れなくなってしまったのです。そんなとき、ある事故に巻き込まれてしまって……
気がついたら、こんな大きな体になっていたのです……｣
｢スゲー！大きくなりたいという想いが実ったって事だな！｣
｢ジンペイ君、絶対そうじゃないと私は思うな…｣
………………ところで、ここから見えない位置の校舎の影にさっきから居る誰かさんは、一体何をやってるんだろう？
そう思った直後、ソイツから何かが宮沢さんに向かって来た。
｢ぐわぁぁぁ！？｣
急に宮沢さんは苦しみだし、服を破きながら凶暴化して【怨霊サイクロプス】になってしまったのだ。