二十四話 ページ26
『そうなんですね。なら、遠慮なく。自分、Aと言います』
「A、えぇ名前やね。ウチは美智子って言うんよ」
『美智子さん。綺麗な名前ですね』
名前を褒めればクスクス笑う美智子さん。
こんなお淑やかな人(？)でも、ハンターという立場に居ることを不思議に思ってしまう。
いざゲームとなれば、どのようになるのだろうか。
まだ知らぬ姿について考えていれば、足音が聞こえ振り向く。
「あぁ、良かった。気づいたみたいだな」
梟を肩に乗せ、笑いながらこちらに向かって来るイライさんが目に入る。
初めて会った時にも思ったのだが、目の前は見えているのだろうか。
目に黒い布を巻いているため、絶対周りが見えていないだろうと思っていたが、普通に歩いて……しかも距離まで分かっているようで、自分の隣で足を止めた。
聞きはしないが、何とも不思議だ。
『イライさんは知っていたんですか？』
「あぁ、最初に見つかったのが俺だったからな。知っていたよ。ただ、見つかって直ぐにチャットを送ってしまったのは失敗だったな」
苦い笑みを浮かべる彼を見て、そういえば…と思い出す。
見つかった時、自分も直ぐにチャットを送ってしまっていた。
本当ならそれで正解だろうが、今回ばかりは失敗したと思う。
先程からエミリーからのチャットが耐えないのだ。
『自分も失敗したと思います…。お陰でエミリーからのチャットが頻繁に…』
「その前に確かイソップ君からもチャットがあったしね。きっと二人共心配しているのさ」
『……心配ですか。有難いですね』
心配なんてされる人間では無いのだが。
そうは思ったが、あまり自分を下にしすぎては不信感を持たれてしまうだろう。
笑顔で感謝を述べておくことにした。
しかし、何だろうか……イライさんには見透かされているような、そんな気持ちになる。
彼が占い師だからだろうか。
苦手だ。
決して表情には出さないが、内心とても複雑だった。
それを紛らわすためにも動く。
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夏目(プロフ) - 続きってないんですか？ (2019年7月18日 15時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜漬け(プロフ) - りょうです。さん» ありがとうございます！そう思って下さっている方が居ると知れて嬉しいです^^* 励みになります！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 414c0d4d99 (このIDを非表示/違反報告)
りょうです。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: f9bb48da83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜂蜜漬け | 作成日時：2019年1月29日 5時
