二十三話 ページ25
ガチャンと音を立て暗号機に明かりがつく。
残り台数は二台だ。
少し前にイライさんがチャットを通し、ハンターが近いと教えてくれてから音沙汰が無い。
チェイス中なのか、逃げ切ったのか分からない。
壁の崩れた場所から外の様子を見ようと近づけば心音が鳴る。
近い。
『下……なのか？』
どんどん早くなっていく心音を聞きながら外を見ていた、その時…
「あんさんが新入りさん？」
後ろだ。
赤い光と聞き慣れない声に、瞬時にハンターだと気付く。
急いでチャットを使いハンターが居ると告げる。
逃げ場が目の前しか無い。
深く考えるよりも先に体が動く。
エミリーから激しく動くなと注意をされてはいたが、仕方が無いだろう。
グッと足に力を込め床を蹴ると、外へと身を投げ出す。
着地のことなど考えていなかったため、危険過ぎた。
しかし何とか地面に降りれば脇腹を押さえる。
足の裏と治りかけの傷に痛みが走った。
『逃げないと……』
「ちょっと待ってぇな。攻撃するつもり無いんよ」
『……え？』
走り出そうとする背後から聞こえた言葉に、疑問を抱きながら振り返る。
自分が降りてきた場所からフワリと降りてくる綺麗な女性。
長い黒髪をなびかせ、お淑やかに歩いて来る。
少し警戒をしてはいたのたが、確かに攻撃する様子はない。
何故だろうか。
下がってきていた眼鏡を正し、目の前のハンターを見る。
『あの……何故攻撃しないんです？』
思った疑問を投げかければ女性のハンターは可愛らしく微笑みを浮かべた。
「見かけへん顔やったさかい、今日は挨拶しよう思たんよ」
『……一応勝敗のかかったゲームですけど、良いんですか？』
「うちはえぇんよ。調子悪い時も、こんな感じでお喋りしてるさかい」
気にせんといて、と笑う彼女。
昨日のハンターは容赦無かったのに、やはり性格なのだろう。
実を言えば、あまり走り回りたくは無かったため、少し有難く感じる。
さて、自己紹介をしなければならない。
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夏目(プロフ) - 続きってないんですか？ (2019年7月18日 15時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜漬け(プロフ) - りょうです。さん» ありがとうございます！そう思って下さっている方が居ると知れて嬉しいです^^* 励みになります！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 414c0d4d99 (このIDを非表示/違反報告)
りょうです。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: f9bb48da83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜂蜜漬け | 作成日時：2019年1月29日 5時
