二十一話 ページ23
別に聞きたかった訳では無かったのだが、自然と口が開いてしまっていた。
しかし知っておいて損ではないだろう。
教えて貰えるならば知っておこうと思った。
「えっと、ですね……人形に、助けたい人の顔を化粧するんです。ハンターに捕まる前に化粧をしておけば、チェアに座らされても棺の場所から逃げれます」
なんと便利な力だろう。
上手く使えれば、すごく強力ではないか。
失礼に当たるが、イソップさんにそのようなことが出来るとは思っていなかった。
『とても心強いですね。ハンターから離れて救助出来るなんて』
頼りにしています。と笑えば、イソップさんの目は大きく開かれた。
あぁ、そういえば人が苦手だったのだと思い出す。
頼りにされるのは荷が重いのかもしれない。
下手なことを言ってしまった。
そう思っていたのだが、小さく「……ありがとうございます」と聞こえ、問題無かったのだろうかと首をかしげたくなった。
……と、そこへ一羽の梟が姿を現す。
『梟……あ、この子イライさんの』
待機部屋で会った時、彼の肩に梟が乗っていたのを思い出した。
私達の周りを二周程飛び回れば、可愛らしく鳴きながら飛んで行ってしまう。
何かあったのだろうかと首を傾げていればイソップさんが教えてくれる。
「……居場所の、確認ですよ。イライさんは、梟を通してそれぞれが見える…らしいですから」
『へぇ、占い師って凄いんですね…』
なんだろう、皆凄い人達な気がしてならない。
梟を通して見えるなんて……いや、よくよく考えれば、少し怖い気がしてきた。
『……あ、そうだ。人形を渡していませんでしたよね』
ふと身代わり人形を渡していないことを思い出し、ポシェットから人形を取り出す。
イソップさんに渡そうと差し出せば、どこか言いづらそうに彼は口を開いた。
「……それは、絶対に受け取らないと……いけないんでしょうか……」
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夏目(プロフ) - 続きってないんですか？ (2019年7月18日 15時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜漬け(プロフ) - りょうです。さん» ありがとうございます！そう思って下さっている方が居ると知れて嬉しいです^^* 励みになります！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 414c0d4d99 (このIDを非表示/違反報告)
りょうです。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: f9bb48da83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜂蜜漬け | 作成日時：2019年1月29日 5時
