一話 ページ3
翌日になり、招待状と共に入っていた地図の場所へと出発する。
暗くなる前には着きたいと、朝早くに家を出たはずが記された場所へ着く頃には辺りが暗くなっていた。
″荘園″と言われる場所。
とても古風で立派な屋敷を目の前に立ち止まる。
『この場所で、あってる…かね？』
少しばかり不安は残るが、聞いてみれば分かることだ。
屋敷の扉前に立つとベルを鳴らす。
そういえば、ゲームということは他に人が居るのだろうか。
だとすれば愛想良くしなければならないな…。
居るかも分からない他者への配慮を考えながら中からの応答を待つ。
すると直ぐに扉が古びた音を立てながら開き、可愛らしい女性二人が出迎えてくれた。
「いらっしゃいなの！」
「待って居たわ、新しいサバイバーさん。さっ、中へどうぞ」
明るく元気な声の麦わら帽子を被った女性。
医師のような服装の落ち着いて微笑む女性。
二人に招かれ『有難う御座います』と、笑みを浮かべながら中へと入る。
外観がアレだったから、少々汚れているというか…古びた内装かと思っていたが、とても綺麗で少し安心した。
大広間を見渡し終えれば先程迎えてくれた二人に向き直る。
「初めましてなの！私はエマっていうの！よろしくなのっ！」
「初めまして。私はエミリー・ダイアー。エミリーで良いわ。宜しくね」
二人の可愛らしい自己紹介を聞き終えれば、丸眼鏡をクイッと上げ自身も自己紹介をする。
『初めまして。自分、Aといいます。お二人共宜しくお願いします』
右手を前に出せば、エマさん、エミリーさんの順に握手をする。
二人共笑顔でとても好意的な人のように見受けられた。
少し安堵の表情がAには見られる。
それに気付いてかエミリーさんが可笑しそうに口を開く。
「安心したって顔ね。大丈夫よ、ここに居る皆良い人達ばかりだから」
『あっ、すみません……顔に出ていましたか。でもそれを聞いて安心しました。有難う御座います』
何だか照れくさく、照れ隠しのように笑顔を浮かべて頬を掻く。
皆イイ人……か。
どの基準でイイ人と括っているのか分からないが、会ってみないと分からないな。
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夏目(プロフ) - 続きってないんですか？ (2019年7月18日 15時) (
レス) id: 6f15b8d456 (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜漬け(プロフ) - りょうです。さん» ありがとうございます！そう思って下さっている方が居ると知れて嬉しいです^^* 励みになります！ (2019年2月28日 19時) (レス) id: 414c0d4d99 (このIDを非表示/違反報告)
りょうです。(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2019年2月23日 23時) (レス) id: f9bb48da83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蜂蜜漬け | 作成日時：2019年1月29日 5時
