5 個性把握テスト[2] ページ8
「・・・当て付け?」
「う、Aちゃん落ち着いて・・・」
爆豪が「死ねえ!!」と叫びながらボールを投げたのを見て、Aは眉を顰めた。たっぷりとした白いまつげに縁取られた赤い目が爛々と光って爆豪を見る。彼女の以外にも喧嘩っ早い性格は初めて知った、と隣に立つ出久は慌てながらもAをなだめる。Aを挟んで向かいに立つお茶子は「朝から災難だねぇ」と呑気にケラケラ笑っていた。
ピピッと電子音が鳴って、相澤の持つ端末に記録が表示される。差し出された画面には「705,2m」の文字。
「何だこれすげー面白そう!」
と沸き立つクラスメイト。一方、体力テストの経験がないAは、初挑戦と言うことで、先ほどの爆豪の事など忘れ去って、心を躍らせた。白鳩や同族に対して投石をした事はあるが、その距離を測ったことなんてない。どれだけ殺傷能力を上げるか、ではなくどれだけの距離を飛ばせるかが肝心になるな、と頭の中でシュミレーションを行う。すると、相澤はポツリと、呟いた。
「面白そう・・・か」
その声に気づいた生徒たちの視線が一気に相澤へと集まる。
「ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい?よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し、除籍処分としよう」
長い前髪から覗く充血した目は冗談を言っている様には見えない。除籍処分なんてあっちの世界だったら確実に避難殺到で退職に追いやられるぞ、と思ってみてもこの世界は違うらしい。理不尽だ何だと抗議をし出す生徒にも相澤は平然としている。
「自然災害、大事故・・・身勝手な敵たち・・・いつどこから来るわからない厄災、日本は理不尽にまみれている。そう言う
「・・・煽てるのが達者な事で」
挑発する様に指を立てて笑う相澤に、周りの空気が一気に張り詰めたのを感じてAは呆れた様に笑った。
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はるにゃー(プロフ) - わかります...!! (2018年3月14日 20時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
ておどーる(プロフ) - はるにゃーさん» コメントありがとうございます!良いですよね、、、ハスミンのサイコパスみが最高です( ˘ω˘ ) (2018年3月14日 20時) (レス) id: 5fabf8878f (このIDを非表示/違反報告)
はるにゃー(プロフ) - 悪の教典面白いですよね! (2018年3月14日 20時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - ておどーるさん» 次からは気を付けた方がいいですよ〜更新頑張ってください! (2018年3月13日 21時) (レス) id: b712ea93b0 (このIDを非表示/違反報告)
ておどーる(プロフ) - 雪兎さん» 御報告ありがとうございます!確認不足申し訳ないです、解除いたしました。 (2018年3月13日 21時) (レス) id: 1b153ac47e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ておどーる | 作成日時:2018年3月13日 20時