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31 放課後[1] ページ35

それからは「皆心配してたのよ」と言う梅雨の言葉を皮切りに、次々と心配されては「やり過ぎだ」とお叱りを受け、八百万には正座と共に長々と説教された。
HLまでの時間が迫ると、一斉に着替えを済ませ連れ立って教室へと帰る。相沢に小言を言われながらも、今日の1日が無事に終わった。

「Aちゃん!もし予定ないなら訓練の反省会皆でしない?」

リュックを背負っているところに浮いた制服がドン、と机にぶつかって来た。

「透ちゃん、骨盤痛くなかった?」

「ちょっと痛い!」

勢い余って強打したらしかった。
 バイトはヒロヤさんとうぐいすさんからは「まずは学校に慣れなきゃね」という理由で1週間ほど休みを頂いている。と言うことで本日の予定は特に無い。
喜ぶ葉隠に腕を引かれたついでにお茶子も巻き込んで付いていくと、芦戸、梅雨、切島など知っている面子も集まっていた。

「Aも来たか!」

「まぜてー」

「おー!こっちこいこっち!」

ヒラヒラと手を振って切島に挨拶すると、腰掛けていた机の半分を開けてくれる。

「お疲れ!お前今日の訓練イカしてたぜ!手と足はもういいのか?」

「お疲れ様だねー。うん、もう全然」

パッと両手を切島の前に出すと、その手を取った切島はんー?と唸りながら手相の占い師みたいに熱心に掌を観察している。
手、大きいな。なんて思っていると「大丈夫そうだな!安心したわ!」と指の隙間から笑顔の切島が覗いていた。
 すると、後ろのドアの向こう側、廊下から誰かが近づいて来る足音。
 振り返ったAを不思議に思った切島もつられて扉に視線を移すと、すっと開かれた扉から出久が入って来た。

「おお緑谷来た!!!お疲れ!!」

「出久おかえりーってモテモテだぁ」

 保健室から戻ってきた出久に手を振ろうと思ったのに、すでに隣にいた切島や芦戸などに囲まれている。
ポツンと一人残され、寂しくなってお茶子の元に駆け寄りその腕にしがみついてみた。

「Aちゃん・・・・!寂しかったんやね!いつでも私の所においで!!」

「ぐへっ・・・」

「お、Aは何が好きなん?」

感極まった様子のお茶子に揉みくちゃにされていると、隣に立っていたチャラ目の上鳴が声をかけて来る。

「何が?」

「食いもんだよ、今度飯いこーぜ」

「珈琲・・・あ」

「あれ!?」

お茶子と同時に、ギプスのままの出久に気づく。人だかりで見えなかったけれど、直してもらえなかったのだろうか。

次!

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設定タグ:ヒロアカ , 東京喰種 , 相澤   
作品ジャンル:アニメ
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はるにゃー(プロフ) - わかります...!! (2018年3月14日 20時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
ておどーる(プロフ) - はるにゃーさん» コメントありがとうございます!良いですよね、、、ハスミンのサイコパスみが最高です( ˘ω˘ ) (2018年3月14日 20時) (レス) id: 5fabf8878f (このIDを非表示/違反報告)
はるにゃー(プロフ) - 悪の教典面白いですよね! (2018年3月14日 20時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - ておどーるさん» 次からは気を付けた方がいいですよ〜更新頑張ってください! (2018年3月13日 21時) (レス) id: b712ea93b0 (このIDを非表示/違反報告)
ておどーる(プロフ) - 雪兎さん» 御報告ありがとうございます!確認不足申し訳ないです、解除いたしました。 (2018年3月13日 21時) (レス) id: 1b153ac47e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ておどーる | 作成日時:2018年3月13日 20時

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