20 戦闘訓練[3] ページ24
「じゃあA君は葉隠君と尾白君チームに行ってもらおっかな!」
「はい、あ、よ、よろし・・・」
「わー!!Aさんだよね?!私、葉隠透!一緒にがんばろっ!」
オールマイトの示す先を見ると、葉隠と尾白は既に集まっていた。駆け寄ってきた葉隠に両手をぎゅっと掴まれながら尾白の元へ引きずられるように連れていかれる。
「ちょ、あぁぁ・・・」
「・・・頑張れA君!」
サムアップのポーズをしてその後ろ姿をオールマイトは見送った。
●
「敵役がんばろ!!」
「・・・そうだねぇ」
「そろそろ手を離してあげた方がいいと思うよ・・・」
未だに両手をがっちりと掴まれていたAは諦めた様に無抵抗だった。
それを察した尾白が葉隠に耳打ちをしてくれる。
「あっ、ごめんね嬉しくてつい・・・」
パッと離された手首はまだ葉隠の温もりが残っている。
個性だから、とはいえ視界にはただ手袋が浮いているだけなのだから不思議な感じがした。
「大丈夫だよ、後から来たのに歓迎されたの嬉しかったから」
オールマイトは「戦力差のあるチームに割り振る」と言ったのだ。
対戦チームは紅白頭が特徴的な男の子と腕が六本ある大柄の男の子。
オールマイトからしてIチームはBチームより劣っていると言われている様なものなのだ。
逆にいえば、Bチームは3人がかりで挑ませるくらいには強いという事になる。
「ん?なんで?私入学してからずっと話してみたかったんだ!ねえAちゃんって呼んでもいい?」
「あれ、あ、うんいいよ好きに呼んでくれて」
やった!Aちゃん!と目の前で手袋と靴が飛び跳ねて、再び掴まれた両手がブンブンと揺れる。
まさかの葉隠ちゃん何も気づいてないな、と悟ると後ろの方で尾白君が苦笑いを浮かべていた。
「皆も移動してるしそろそろ行こうか」
「うん、そうだね」
興奮気味の葉隠とは違って尾白は冷静だ。
淡々としたその調子は嫌いじゃなかった。そして先を行く後ろ姿から見える立派な尻尾も嫌いじゃない。
「ちょ、わ、何!?」
「ごめん、少し触ってみたくて・・・」
びくりと体を震わせた尾白が勢い良く振り返る。
その視線の先には尻尾の先を掴むAがいた。
「そ、そんな深刻な顔して謝んなくても・・・でも触るときは言って欲しいな、びっくりするからね」
「わかった、じゃあ触ってい?」
「どうぞ」
パタパタと振られた振られた尻尾の先、もふもふとした毛が集中しているところを優しく掴んだ。
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はるにゃー(プロフ) - わかります...!! (2018年3月14日 20時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
ておどーる(プロフ) - はるにゃーさん» コメントありがとうございます!良いですよね、、、ハスミンのサイコパスみが最高です( ˘ω˘ ) (2018年3月14日 20時) (レス) id: 5fabf8878f (このIDを非表示/違反報告)
はるにゃー(プロフ) - 悪の教典面白いですよね! (2018年3月14日 20時) (レス) id: a8130d6d57 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎(プロフ) - ておどーるさん» 次からは気を付けた方がいいですよ〜更新頑張ってください! (2018年3月13日 21時) (レス) id: b712ea93b0 (このIDを非表示/違反報告)
ておどーる(プロフ) - 雪兎さん» 御報告ありがとうございます!確認不足申し訳ないです、解除いたしました。 (2018年3月13日 21時) (レス) id: 1b153ac47e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ておどーる | 作成日時:2018年3月13日 20時