7 回答[4] ページ11
―――もういいのよ、Aちゃん。
―――Aちゃんを、離せ！！
―――もう大丈夫、私が来た！！
梅雨の温もりに包まれて、朧げな記憶が花開くように蘇る。
ああなんでこんな、こんな、私なんか・・・
「ごめんな！さっき変な雰囲気にしちゃってさ。まさか入れ違いで入ってくるとは思わなくってよ〜」
「本当にな、入ってきたの見たときヒヤッとしちまった。緑谷なんてめっちゃ焦ってるし！！隠すのヘタか！」
「ごっごめんんっ！！あんな顔で聞かれたらつい言っちゃいそうになっちゃって・・・！」
両手をパンと合わせる上鳴に、爆豪から解放されらしい焦げ付いた切島が後ろの扉からAの肩を叩いて戻ってくる。
当の爆豪は未だお怒りらしく、威圧感丸出しで後ろの扉から席に戻っていた。
「本当にごめんね、びっくりしたよね」
出久は申し訳なさそうに笑って梅雨に抱きしめられているAへと歩み寄る。
「ちょっとドタバタしちゃったけど、その・・・改めて、退院おめでとうAちゃん！！」
「おめでとう！！！」
出久の言葉を皮切りに、次々と爆豪と轟を抜いたクラスメイト達が声を上げる。
どっと女子達が梅雨の後に続くように押し寄せて、クラスでも小さい組のAと梅雨は揉みくちゃにされる。
その様子を男子たちは暖かい目で見守っていた。
―――二人を除いては。
「うらやま」
「ふっ、女の花園、おっ●いひしめくヘヴンが目の前にあるってのに、指加えて見てるだなんて男の名が廃るぜ」
「・・・おいマジかよ・・・お前、正気か・・・？」
「オイラはいつだって大真面目！正気も正気、冴え切ってんだよぉおお！！いくゾォおおおプルスウルトラだ！！！！」
ヒャホー！と両手をあげ、万々歳といった様子で飛び込んで行ったのは、峰田実。
それを尊敬の眼差しで見送ったのは他でもない、上鳴電気だ。
「Aぇあああ！！オイラも心配したんだぜぇえええ！！！検診させてくれ！！！直接見ねぇと安心できねぇよぉおおお」
「ケロッ」
五月蝿い小蝿を捉えるのは蛙の仕事である。
梅雨の下が峰田を容赦なく叩きつけ、峰田はヘヴン一歩手前で膝をついて倒れ込んだ。
「・・・・マジモンのヘヴンが見えた」
「俺はお前を讃えるぜ・・・」
「上鳴・・・・」
サムズアップをする上鳴に支えられ、峰田は立ち上がる。
トボトボと哀愁漂う背中を向け歩き出した時、「あの」と天国から天使の声がかけられた。
＿＿
峰田も好き。
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ゆあ - すみません。いくら探してもツイッターのアカウントが見つけられないんです。どうやって探せばいいんですか？ (2019年9月5日 21時) (
レス) id: b0f6bda559 (このIDを非表示/違反報告)
有栖(プロフ) - めっさ面白い！続きが見たいいぃぃぃぃ!!!!! (2018年9月9日 0時) (レス) id: e65e94b2de (このIDを非表示/違反報告)
小幸(プロフ) - 面白かったです！これからも頑張ってください！！リアルの方でも頑張って！！ (2018年5月18日 2時) (レス) id: 4d03ac968f (このIDを非表示/違反報告)
白ちゃん - 作者様愛してます！この話大好きです！更新頑張ってください！ (2018年5月4日 21時) (レス) id: a5c2574b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ておどーる | 作成日時：2018年4月7日 0時
