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※イかれた"フィーロ" ページ9

side ルビィ

ーああ…全身が痛い…結構いろんな所ぶつけたみたいだなあ

意識が浮上する感覚と一緒に、全身の痛みで覚醒した
ぶつかった際に口の中を切ったらしく、鉄の味が不快さを増している様に感じる
因みにどのタイミングで口の中を切ったのかは覚えてない
全身の骨に異常が無いか、復活したばかりの意識を自分の身体に向ける
内臓に損傷もなく、折れた骨も回復しているみたいだ
とりあえず起きようと腹筋に力を入れるが、体が持ち上がらない
ー最近筋トレサボってたもんなァ〜
自分の怠惰を嘆くと今度は腕に力を入れ、体を起こそうと試みる

ガシャン

ー???
『ガシャン…??』
自分の身体から鳴るはずのない音を不審に思い、発生源に目を遣る
そこには、あからさまな拘束具と、それに拘束される自分の手首があった
まさか、と思い反対の手首と脚も動かしてみるが当然動かず、ガシャガシャと金属音が虚しく鳴るだけ
『…なんじゃこりゃ』
能力は使えるみたいだし、さっさと脱出しようとした時、あの男の話す声が聞こえた

「レディース、エーンドジェントルメーン!!お待たせいたしましたァ!!!メインイベント、人体解体ショーのお時間デェス!!!」

フィーロと呼ばれていた男の声を辿り、顔しか動かないので顔を向ける
意気揚々と何かに向かって語りかけてるみたいだ
ーお客さんでもいるのかな??
フィーロの話す先に目を向ければ、そこには"誰も"いない
"人"はいなかった
代わりに人形やぬいぐるみが沢山並べられている
ただし、テディベアや西洋人形のような可愛らしいものじゃない
首や手足は無惨にも捥がれ、時折手が足の部分に、足が他の部分に縫い付けられているモノもいる
腹からは綿が引き摺り出され、頭部は晒し首状態
いくら人形とは言え気の毒な光景だ
みんな恨めしそうな目をして嬉々として喋るフィーロを睨んでいるみたいに見える
ーあいつ頭おかしいのかな?
尚もフィーロは止まらない

「本日解体されるのは…イイ趣味をお持ちの皆様の中にはご存知の方もいらっしゃるかと!!観賞用にもヨシ!儀式用にもヨシ!!食べれば万能薬にもなると言われる世にも珍しいアルビノ!!!その少女をご用意いたしましタ!!」

どうやらこれは奴のマジックショーで、私は解体される側らしい
ーマジックは見るだけが良いな〜
そんなことを考えながらゴソゴソと身をよじる

※イかれた"フィーロ"→←¡caution!



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設定タグ:ONEPIECE , ワンピース , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:葬儀屋 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/abysswalk/  
作成日時:2018年6月25日 16時

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